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長崎発 素材と手焼きにこだわった 松翁軒の元祖カステラ
創業1681年。江戸時代より続く老舗の松翁軒。現在でも店舗は長崎と福岡のみという大変貴重なお土産をいただきました。
カステラといえば、おやつの定番。小さな頃から大好きでしたが、実はあの薄紙の底のザラメを食べるのが個人的にお気に入り。ところが最近のカステラは薄紙がきれいにはがれるようになっていて、ザラメがあまりついてなくちょっと残念に思っていました。
ところがこの松翁軒のカステラは、底の薄紙をはがしてみて思わずにっこり。ありました粒粒のザラメ。目にもみえるほどの大きさのザラメが、しかもぎっしり敷き詰められています。それもその筈。松翁軒では素材を厳選し、伝統的な作り方を継承していて、中でもザラメは長崎カステラを作る上で絶対に欠かせない原料だそうです。
純度のより高いザラメを加えることで、上白糖だけでは作ることが出来ない、長崎カステラの上品な甘味が生まれるということです。ザラメを敷くのではなく、「ザラメを使って焼き上げる」のが松翁軒のカステラ。生地の下に残ったザラメは、焼き上げる時に生地に溶け切れずに沈んだものの証。
実際に含んで納得。至福の時間を堪能。せっかくなのでカステラの故郷、ポルトガルのチーズを添えていただいてみました。
ちょうどポルトガル帰りの友人から頂いたこちらも貴重なチーズ、Queijo de Nisa(ケイジョ デ ニーザ)。
ポルトガルのチーズは、その製造方法が珍しくミルクを固める際に使用するのが、植物性のレンネット(凝乳酵素)。それゆえ味わいにほのかなビターな感じがあります。ですのでこの甘~いカステラとの相性は抜群。塩味と甘味のバランスも楽しめました。チーズの副食材としては、カステラもあり!!と思います。塩味もしっかりとしたコクのあるウオッシュタイプ(マンステールチーズなど)も是非試してみたいマリアージュです。
皆様も長崎発の老舗の伝統製法のカステラをお楽しみくださいませ。
※掲載情報は 2015/10/08 時点のものとなります。
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キュレーター情報
チーズ&ワインナビゲーター
山田好美
フランスチーズ鑑評騎士/チーズプロフェッショナル。シニアワインエキスパート/上級ドイツワインケナー。フランス愛好家。英仏語講師として活動する中で現地のワイナリー、チーズ生産者を訪れるようになりより確実な知識をと資格取得。現在恵比寿のレコール・デュ・ヴァンにてチーズ講師として初心者から資格を目指している方のお手伝いをしています。またチーズプロフェッショナル協会 チーズ検定講師 ソムリエ協会 ワイン検定講師として 検定を通して幅広い年代の方々へ チーズ&ワインのある豊かな食生活を広めております。近年は国内の生産者にも目を向け ヨーロッパに負けないチーズ&ワインを応援しています。