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牛乳にこだわることを教えてくれた山中牧場の「洗練された牛乳」
幼い頃から朝食は必ずパンと牛乳だった思い出があるのだが、さして美食家だったわけではない普通の家庭に育って、毎日飲む牛乳に対して全くのこだわりなどなかった。
しかし、社会人になってたまたまドライブで出かけて「山中牧場」という看板にひかれ、しぼりたて牛乳を販売していたので興味本位で飲んでみたところ、今まで飲んでいた牛乳というものが何だったのだろうというくらいの衝撃を受けたのを憶えている。牛乳本来のコクというものはしっかりあるのに、まろやかでおまけにさらっとした飲み口。とにかく「洗練された牛乳」という印象だった。
創業者の山中純孝さんが、「牧場を大規模化することで本当に安全・安心の牛乳を作れるのだろうか」ということで、「自然」がテーマの牛乳作りを目指したところから始まったそうだ。
飼料はできるだけ牧草やデントコーンなどの天然のもので、搾乳は乳牛に無理をかけず、“出る量だけ”しぼること。加工は牧場内の自社工場で行い、殺菌は牛乳の風味を逃がさない75度の低温殺菌にするというこだわりよう。
当然量産もできないので、市販の牛乳よりも割高。しかも添加物が一切はいっていないので日持ちもしない。そんなことでなかなか市場では見かける事ができないのだが、近郊の小樽、余市、札幌にはなんと宅配してくれるのだ。
しかも宅配業者に頼むことをせず、牧場のスタッフの方たち自らが持って来てくれるのが心憎い。その昔、家に設置してある牛乳箱に毎朝冷たい瓶牛乳が配達されてきていたあの感覚。
それ以来私にとっての山中牛乳は「日本一の牛乳」いや「世界一の牛乳」であり、今では「boulangerie coron(ブーランジェリー コロン)」のパンにとって必要不可欠な素材なのである。特にパン・ドゥ・ミ(食パン)には、ふんだんに山中牧場の牛乳を使っており、牛乳本来のまろやかさと柔らかい香りを充分に楽しめる。残念ながら山中牛乳は通信販売はしておらず、牧場近郊地域の宅配対応のみであるが、遠方の方には魅力の一端を楽しむことができる山中牛乳入りのパンを是非お試しいただくことをおすすめしたい。
ブーランジェリー コロン
http://www.coron-pan.com
※掲載情報は 2015/10/08 時点のものとなります。
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キュレーター情報
クリエイティブオフィスキュー社長
鈴井亜由美
株式会社クリエイティブオフィスキュー代表取締役
株式会社Link&Loop代表取締役
北海道小樽市出身。1992年に芸能プロダクション「クリエイティブオフィス キュー」を設立。同事務所には、大泉洋らTEAM NACSが所属、個性派俳優を抱え 全国へ活躍の場を広げ、プロデューサーとして鈴井貴之監督作品「man-hole」 「river」やTEAM NACS全国公演「LOOSER~失い続けてしまうアルバム」以降の作 品等で采配を振るう。2012年、事務所創立20周年を機に「CUEのキセキ」を出版 (発行:メディアファクトリー)。食、観光、地域産品等北海道の様々な魅力を全 国に伝えたいという思いから映画『しあわせのパン』(2012年)、『ぶどうのなみだ』(2014年)を企画。
2012年に株式会社Link&Loopを設立、同年11月にオープンした「boulangerie coron」は現在札幌市内で2店舗展開。2015年9月17日にはレストラン「brasserie coron with LE CREUSET」(http://brasserie-coron.com/)がオープンとなった。