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完全無農薬、無飼料の自然ヨーグルト
2つの牛乳の入ったコップを見せて「どちらが本当の牛乳」だと思うか?と、質問が。質問したのは「なかほら牧場」牧場長の中洞正さん。数年前に岩泉町の山奥のなかほら牧場へ見学に行ったことがあります。なかほら牧場は、「山地(やまち)酪農」という1年を通して牛を自然に近い形で放牧している、全国でも数少ない酪農牧場なのです。真冬の雪の降り続く極寒な日でも牛達は放牧場で育っているのです。山に育つ野シバ、木の葉、クマザサなどの無農薬、無飼料の野草を食べて育つ乳牛から搾乳して「ノンホモ・低温殺菌」で作られている「本当の牛乳」なのです。
中洞さんの言葉を借りると、大手の乳業メーカーの作っている牛乳は本物ではないと。過激な発言の中に、本当の美味しい牛乳をみんなに飲んでもらいたいという酪農哲学があり、全国から弟子入り希望者が多数牧場を訪れているのです。しかし、牛乳も元々の生産料は少なくいので知る人ぞ知るという希少性のある牛乳なのです。その牛乳からヨーグルトも作りだしているのですが、なかほら牧場では絶対無農薬の「奇跡のリンゴ」青森のりんご農家木村秋則さんとコラボで、「奇跡のリンゴ」ヨーグルトを作っているのです。このヨーグルトもご紹介したいのですが、残念ながら期間と個数が限定なのです。しかし、「山のきぶどう ヨーグルト」は通年入手可能なので逸品としてお勧めします。
久慈市の佐幸本店の無農薬で自然栽培の“山のきぶどう”を収穫して、搾汁後に3ヶ月低温熟成したものと、なかほら牧場の牛乳と合わせてヨーグルトにしたものなのです。牛乳の本来の色は乳牛が食べた食物の反映なのです。夏は野シバを食べているので黄色が増して薄いクリーム色に近くなり、山のきぶどうと合わされた色もちょっと地味な色ですが、これがナチュラルな証拠なのです。低温殺菌している牛乳は活きているので、お腹を壊したりしないのです。ちょっと値段は張りますが、牛乳感覚でごくごく飲める「山のきぶどう ヨーグルト」は、わが家の朝の定番の味になりました。
※掲載情報は 2015/06/07 時点のものとなります。
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キュレーター情報
アートディレクター・食文化研究家
後藤晴彦(お手伝いハルコ)
後藤晴彦は、ある時に料理に目覚め、料理の修業をはじめたのである。妻のことを“オクサマ”とお呼びし、自身はお手伝いハルコと自称して、毎日料理作りに励んでいる。
本業は出版関連の雑誌・ムック・書籍の企画編集デザイン制作のアート・ディレクションから、企業のコンサルタントとして、商品開発からマーケティング、販促までプロデュースを手がける。お手伝いハルコのキャラクタ-で『料理王国』『日経おとなのOFF』で連載をし、『包丁の使い方とカッティング』、『街場の料理の鉄人』、『一流料理人に学ぶ懐かしごはん』などを著す。電子書籍『お手伝いハルコの料理修行』がBookLiveから配信。
調理器具から食品開発のアドバイザーや岩手県の産業創造アドバイザーに就任し、岩手県の食を中心とした復興支援のお手伝いもしている。