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透き通った琥珀色の美しいお菓子
丁寧に包まれた竹皮をめくると、透き通った琥珀色が美しい板状のお菓子が姿をあらわす。今回ご紹介するのは山形の伝統的なお菓子『乃し梅』です。自分の名前のせいもあってか、梅と名前がつくものには愛着を持ってしまい、ついつい手にとってしまう。今回もそんな巡り合わせで見つけた逸品です。
山形はもともと紅花の生産が盛んで、紅花から染料をとる際に梅の酸が必要だったために、梅の栽培も盛んに行われ、梅を使ったお菓子が名産となったようです。その歴史は古く、江戸時代に山形藩主の典医だった小林玄端が長崎に留学中、中国人から伝授された梅を原料とした秘伝の気付け薬が起源とされています。梅肉にはクエン酸が豊富に含まれているため、殺菌効果や疲労回復に効果があるとされています。そういった健康面での効用もあって、現在に至るまで親しまれてきたのではないでしょうか。
梅の香りとさわやかな酸味があと引く味
梅のお菓子というと甘さが強すぎるものや梅の風味が強すぎるものが多くあり、苦手とする方もいるかと思います。しかし、こちらの『乃し梅』は甘さもあっさりとしていて、梅の風味もしつこくなく、ほどよい梅の香りとさわやかな酸味を楽しむことができます。これなら、何枚でも食べることができます。
これから梅雨に入ると胃腸に不調が起こりやすい季節です。大切な人の体調を気遣って、手土産にしてはいかがでしょうか。
※掲載情報は 2015/05/29 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ダイニングプランナー
梅津貴宏
1981年長崎県生まれ。一橋大学商学部を卒業後、IT系企業でコンサルタントとして勤務するも、30歳を目前として幼少のころの料理人になる夢を忘れられずに料理研究家を志す。祐成陽子クッキングアートセミナーを卒業し、フードコーディネーターの資格を取得して独立。
企業向けのレシピ開発から料理写真撮影のフードスタイリング、グルメ記事の執筆、食品メーカーのPRイベントの企画・運営など幅広く活動。
料理が苦手な人でも簡単に作れるおしゃれな料理のレシピ開発やおしゃれな食器選びなど、普段の食卓が華やかで楽しくワンランクアップするための提案を行うダイニングプランナーとして活動している。