頑張っている人がいるから私は伝えたい味がある

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砂糖を一切使わないのにこの甘さとコク

頑張っている人がいるから私は伝えたい味がある

先日、仙台の百貨店で出会った黒米で作った「黒米甘酒」。ご夫婦で出店され、笑顔の店主の方から勧められ頂いた黒米甘酒。よくある白い甘酒ではなく黒米を使っているので薄いピンク色をしている。一口飲んでうなりました。砂糖を使っていないのにこんなにコクがあって甘くなるものかとびっくり。甘さも口に残りません。

こちらの黒米の田植えは一つ一つ手で植え、農薬や化学肥料を一切使わずに育て、収穫後は天日干ししたお米だけで作り、ここまで原料にこだわった甘酒は他に類を見ません。余計なものを加えずに、麹菌の力で10時間以上かけてじっくりと発酵したお米が深い甘みを作り出します。麹は、江戸時代から続く喜多方市にある酒蔵「大和川酒造」にて、自ら栽培した米を麹にしてもらい原料は、麹と米と黒米だけで実にシンプル。黒米甘酒の原料生産から加工まで、一貫して行っている「福福堂」は、~福島から福を届ける~をコンセプトに2013年立ち上がったそうです。

頑張っている人がいるから私は伝えたい味がある

店主の稲福さんは10年前に福島県田村市滝根町に移住して自給的農業をされ、そこに、管理栄養士として食に携わる一方、田舎暮らしや農業に関心を深め、各地での農業体験に参加していたお嫁さんが、滝根町にも田植えの手伝いで訪れそれがきっかけで2011年3月10日に結婚。震災後、農業仲間が悔しい思いをしながら避難や他に移住したりと、地域から離れていき衰退していくのを目の当たりにしたそうです。そこで農産物を活かし、地域をもう一度元気にしたいという思いから、2013年、農産物加工所「福福堂」を夫婦で立ち上げこだわって栽培した黒米でオリジナル商品を展開。「黒米甘酒」が誕生したのです。

福福堂は、地域の農産物を使い、これからも「食」を通して、いろんな形で福島から「福」を届けていく、稲福さんの思いはこれからも伝わっていきます。

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福福堂

※掲載情報は 2015/04/13 時点のものとなります。

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キュレーター情報

内田勝規

株式会社オフィス内田 代表取締役会長

内田勝規

1957年東京生まれ 中央大学卒業東武百貨店に入社。CI委員会事務局や増床プロジェクト担当等を経て物産を担当。2001年秋、東武百貨店「北海道物産展」では約4億円を売り上げ(前年比1億5千万円)さらに2004年には年間売り上げで日本一(約13億円)を達成する。「北海道物産展といえば東武」といわれるまでに育て上げ、カリスマバイヤーと呼ばれる。2009年エグゼクティブバイヤーに就任。2010年東武百貨店を退社。地域のために共に考え、地域を元気にすることを趣旨として(株)オフィス内田を設立。現在は日本全国、海外での物産展、企画、商品等のプロデュースを手掛けている。

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