見た目と違った美味。おうちハロウィン、ゾンビワインで楽しもう

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お遊びに見えて実は真面目に造られた、スペインはリオハの赤ワイン

日本でもすっかりファミリーイベントとして定着したハロウィン。一昨年から街で集まって騒ぐというよろしくないイメージも一山超えて、またこの環境下で街イベントではなくファミリーや親しい人だけで楽しむという方も増えているようです。

 

では、その際に楽しめるお酒…ということで、このワイン。「シャープ・ゾンビ」。スペインはリオハのワイン。いつからそうなったのかはわかりませんが、ハロウィンと言えばゾンビメイクが定番。どういうわけだかハロウィンとゾンビは親和性が高いようです。

 

それにしても、いかにもなデザイン。ゾンビ映画では定番の立ち入り禁止、緊急事態発生的な黒と黄色の地に、「あぁ、きたぞーゾンビがぁ」という絵。これ、1本でもなかなかですが画像のようにこうやって並べると…「逃げられないなぁ」感十分。ちなみにこちらのデザイン、スペイン在住の日本人デザイナーの方が手掛けられたとのこと。

 

それにしてもなぜゾンビなのか。「フルーティーでスムーズ、大変飲みやすいため、思わずスイスイ飲んでしまい、気づいたらゾンビのようになっている危険な赤ワイン」、そして、「また飲みたい気持ちが蘇るワイン」という意味が込められているんだそうです。

見た目と違った美味。おうちハロウィン、ゾンビワインで楽しもう

そういうノリから生まれたワイン。なるほど実はこの画像真ん中の女性が日本向けのセールスの担当者。数年前に来日されていた際の一コマ。この時も「シャープ・ゾンビ」を結構飲んだ後だったかと記憶してますが、ワインの狙いどおり、その記憶はあやふやだったり…。

 

どうしてそんなに気分が良くなるかと言えば、そしてまた飲みたくなるかと言えば、それはちゃんとしたワインが故。産地であるリオハは「言わずと知れた」と言っていいレベルのスペインワインの聖地。伝統的な王道の地であり、世界に冠たる高品質ワインを数多く生み出し、さらに最近では新しい感性を持った若い醸造家たちが新しいリオハを生み出す、そんな土地柄です。ここで造られているワイン、ということはちゃんとスペインワインとしての良さを持っているということ。良い畑から生まれた良いぶどう、これをしっかり品質を守りながら造りあげる。基本がしっかりしているからこそ、この遊び心は本気。真剣に遊ぶ、というやつでしょうか。

見た目と違った美味。おうちハロウィン、ゾンビワインで楽しもう
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さて、テイストは? スペインワインを古くから知る方の中では「リオハって重いよね」というイメージもあるかもしれませんが、こちらは、とってもいい意味でカジュアル。名前はゾンビでも、フレッシュで、それでもぶどうやワインメイキングに関してはリオハらしさがあって、これが面白い。いきなり渋みや重みを香りや口に感じることはなく、スムーズで柔らか。みずみずしさも感じられます。飲んでいくと確実に赤ワインとしての手ごたえがあり、それでも酸がしっかりしていて、すっとキレよく飲み進められる。心地よい清涼感のある苦みも飽きさせない。

ところが…明るい赤い小粒の快活な果実感から、熟した黒い大粒のベリーや葉巻的な湿った大人な雰囲気が少しずつ、ほどよい渋みと重みとともにじわじわと広がり、確かに気がついたら、もう、どうでも良くなってしまう。だいたい自分のテイスティングメモもこのあたりで、自分の字でも読めない字になって、その先、ばったりとメモが止まっていたりします。

その原因はワインそのものもそうですが、実にフードフレンドリーだということ。クラッカーにフムスやオリーブ、ポテトサラダなどをシンプルに持ったアミューズから、ソーセージと豆を軽くトマトソースや生ハムスープで煮たもの、カラマリやナス、カボチャのフリットあたりも油をすっと流して素材の余韻を楽しませてくれるし、もっと言えばソーセージをボイルしたものにちょっと黒コショウを振った、そんなシンプルなアテでも存分に楽しいんです。スペインバル定番のフレンチフライに目玉焼きを載せたタパス、ハラミステーキ、チーズは塩気のあるハード、セミハードタイプで、ワインにハーブやスパイス感を感じ始めたらラム串も面白い…と、どんどんお腹がすいてきます。あ、甘味よりも華やかな酸味を楽しめるタブレットのチョコレートも…。

フードフレンドリーなワインの良さは、子供たちがいて一緒の食べ物を楽しんだり、親しい人の持ち寄りで色々なものが集まる際に、これ出しておけば大丈夫、というゆったりした気持ちになれること。ワイングラスもステム(脚)付きのものではなくてOK。おススメは、最初はぐっと冷やして、後はテーブルに置いて少しずつ温度をあげて。ただ冷えたまま1本すぐあいてしまうかも…。デザインも秀逸なので何本か並べるのも楽しいでしょう。

 

ゾンビメイクをしなくても、ゆるやかにゾンビになれそうなワイン。嚙みつくのは料理だけでお願いします。

(このテキスト、実はシャープ・ゾンビを飲みながら、終始ニヤニヤしながら「(笑)」状態で書いてますので、文章がメロメロだったり、変な字が挟まってたらごめんなさい。とんでもないワイン…ということで)

※掲載情報は 2021/10/18 時点のものとなります。

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キュレーター情報

岩瀬大二

ワインナビゲーター

岩瀬大二

MC/ライター/コンサルタントなど様々な視点・役割から、ワイン、シャンパーニュ、ハードリカーなどの魅力を伝え、広げる「ワインナビゲーター」。ワインに限らず、日本酒、焼酎、ビールなども含めた「お酒をめぐるストーリーづくり」「お酒を楽しむ場づくり」が得意分野。
フランス・シャンパーニュ騎士団 オフィシエ。
シャンパーニュ専門WEBマガジン『シュワリスタ・ラウンジ』編集長。
日本ワイン専門WEBマガジン「vinetree MAGAZINE」企画・執筆
(https://magazine.vinetree.jp/)ワイン専門誌「WINE WHAT!?」特集企画・ワインセレクト・執筆。
飲食店向けワインセレクト、コンサルティング、個人向けワイン・セレクトサービス。
ワイン学校『アカデミー・デュ・ヴァン』講師。
プライベートサロン『Verde(ヴェルデ)』でのユニークなワイン会運営。
anan×本格焼酎・泡盛NIGHT/シュワリスタ・ラウンジ読者交流パーティなど各種ワインイベント/ /豊洲パエリア/フィエスタ・デ・エスパーニャなどお酒と笑顔をつなげるイベントの企画・MC実績多数。

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