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一流の料亭からも指名される最高級のたけのこをお取り寄せで
たけのこの季節を迎えると、必ずお取り寄せをしている「合馬たけのこ」。「合馬」と書いて、「おうま」と読みます。たけのこで有名な地方は日本各地にありますが、中でも北九州市小倉で採れる合馬のたけのこは、他のものとは比べ物にならない高い品質を誇り、たけのこの「甘味」「うまみ」といったものを、初めて実感させていただいた、本当に「おいしい!!」と感動してしまう特別なものだと思っています。
一流料亭からも「合馬たけのこ」は指名買いされるほど、最高級のたけのことして知られています。数も限られており、市場にはなかなか出回りませんが、直接お取り寄せができるということを知ってから、この季節には必ず注文をしています。
北九州の合馬地区は全国でも有数の竹林面積を誇る土地です。こちらの土壌は良質の粘土質で、たけのこの成長にとても良い土だそうです。また、たけのこの品質を高めるため、有機肥料を使い手間をかけて育ていて、均衡のとれた美しい姿と柔らかく味わいの良い高い品質の「合馬たけのこ」ができあがります。
そして、なんといっても嬉しいのは、朝掘したたけのこを新鮮な状態で送ってくださるところ。ほとんどアクもなく、食べてもえぐみを感じません。肉質がやわらかく、お刺身にして食べることもできます。たけのこの風味がそのまま感じられて、本当に美味しくいただけます。やはり美味しいのは、とれたての新鮮なものをじっくりと柔らかく茹でたもの。茹でてしまうと香りが失われると思っている方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。かえって香りが立って、甘味も強く美味しくなるのです。この茹でたけのこを使って薄味の出汁を含ませたり、ご飯に炊き込んだりすると、その香りを最大限に楽しむことができます。
そのため「合馬たけのこ」が届いた時は、鮮度が何よりも大事なので、他の事をやっていても途中で手を止め、まずたけのこの下処理をすることにしています。
たけのこは掘り出してから、いかに新鮮なうちに下処理できるかが勝負。収穫後時間が経過するにつれて、えぐみが増して、固くなってしまいます。朝掘りのたけのこが届いたらすぐに、下処理をして「合馬たけのこ」ならではの最高の味わいを楽しんでください。
この日は、届いたたけのこをホイルに包んで、まずは焼きたけのこで。これには大阪府堺市の『やまつ辻田』さんの石臼挽き朝倉粉山椒と、京都の『山利』さんの特別な白味噌、丹波篠山から取り寄せた山椒の実を佃煮にしたものを添えていただきました。まさに、日本の逸品の食材が集まり、最高に贅沢な食卓となりました。
「合馬たけのこ」は、あまりの甘さと香りの高さ、思わず言葉を失うほどの美味しさです。
季節のものなので、販売期間が限られています。春の味覚、ぜひ一度「合馬たけのこ」を味わってみてください。
※掲載情報は 2019/04/08 時点のものとなります。
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キュレーター情報
おから料理研究家
高橋典子
料理研究家・おから料理研究家/NONNON cooking salon主宰/NIPPONおからプロジェクト代表
慶応義塾大学法学部法律学科卒業後、金融機関で約6年間の勤務。ロンドンとニューヨークでの約3年間の在住中、新しい食材や各国料理に出会い食文化の違い、食の安全の大切さ、日本の食材の素晴らしさを感じたことが「食」の仕事へ進むきっかけとなる。
帰国後、集英社・料理月刊誌「TANTO」のホームシェフとして選出され、レシピ提供など誌面で活躍。豆富にとうさんのおからと出会い、おからをライフワークにすることと決める。
2002年から自宅で料理教室「NONNON cooking salon」を開始。
2010年5月、初の著書「おから、豆腐、豆乳、野菜のお菓子」(文化出版局刊、第3刷)を出版。
2015年の「これがおから?なDailyレシピ」(文化出版局刊)出版をきっかけに、「NONNONおから普及プロジェクト」(2017年「NIPPONおからプロジェクト」に名称変更)を立ち上げ、おからの新しいイメージを作り、日常の食卓で多くの人におからを活用してもらえるような普及活動を幅広く行っている。