寒風が最大の調理法、新潟たけうちの「鮭と鱒」

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サケとマスの違いって何!?

「チコちゃんに叱られる!」風にいうと、「鮭とサーモンの区別も知らないのに、やれ甘鮭が良いとか、塩引きが良いとか、いや、私はサーモンのムニュエルが好きなどと言っている日本人のなんと多いことか」何となく,おぼろげに(自信無し)鮭とサーモンはこう違うのではないかと思っていたが、そこにさらに鱒(マス)が加わってくると、混沌としてくるのだ。子供の頃TVニュースを観ていると、「今年の日ソのサケ・マスの漁業交渉は〜」と、サケとマスはいつも同時に名前が一緒に出て来てなぜだろうかと思っていた。(日ソのソとは、ソビエト連邦、ソ連のことで現在のロシア)さて、どこからこの入り組んだ問題を解いていくか、参考にしたのは国立研究法人水産研究・教育機構北海道水産研究所という物々しい名称のHP ( http://salmon.fra.affrc.go.jp/zousyoku/QandA.html)からだ。

寒風が最大の調理法、新潟たけうちの「鮭と鱒」
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欧米では海に降りるもの(海面養殖)をサーモン、川など淡水で生活するものをマス(トラウト)としている場合が多く、この区別は単純で判りやすののだが、川で産卵して海に下りて、また生まれた川に戻ってくるサケ(鮭)がいるので事態を複雑にしているのである。冒頭のサケ・マス漁業交渉は、1982年に採択された国連海洋法条約(1994年発効)の母川国主義にのっとって、日本の200カイリ水域内で日本漁船が漁獲する場合でも、元々は他国の川で生まれて海に行くのだから漁獲の制限がされているのだ。国立研究法人水産研究・教育機構北海道水産研究所によると、サケとマスの生物学的に明確な区分は無く、サケという名の魚はいますが、「マス」というのはサクラマス、カラフトマス、ニジマスなど複数の魚を総称しており、かつ、そのマスと称される魚だけに共通するようなサケとの違いはないそうなのだ。

寒風が最大の調理法、新潟たけうちの「鮭と鱒」

これで、子供の頃に「サケ・マス」と一緒に連名だったのが納得できるかというと、あまり釈然とはしないがね。今回、ご紹介するのはこの「サケとマス」が一緒に入った「本造り鮭とマス」で、鮭は北海道産の天然の秋鮭を新潟の寒風干しにしたもので、マスはチリ産の「トラウトサーモン」なのだ。サケのサーモンも、マスの区別の違いの判ったあなたなら、この味や脂ののりの違いは判るだろう。産まれ故郷より、寒風の中で旨味が凝縮されたサケもマスもご飯が進むこと、進むこと、お薦めです。

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※掲載情報は 2019/01/29 時点のものとなります。

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キュレーター情報

後藤晴彦(お手伝いハルコ)

アートディレクター・食文化研究家

後藤晴彦(お手伝いハルコ)

後藤晴彦は、ある時に料理に目覚め、料理の修業をはじめたのである。妻のことを“オクサマ”とお呼びし、自身はお手伝いハルコと自称して、毎日料理作りに励んでいる。
本業は出版関連の雑誌・ムック・書籍の企画編集デザイン制作のアート・ディレクションから、企業のコンサルタントとして、商品開発からマーケティング、販促までプロデュースを手がける。お手伝いハルコのキャラクタ-で『料理王国』『日経おとなのOFF』で連載をし、『包丁の使い方とカッティング』、『街場の料理の鉄人』、『一流料理人に学ぶ懐かしごはん』などを著す。電子書籍『お手伝いハルコの料理修行』がBookLiveから配信。
調理器具から食品開発のアドバイザーや岩手県の産業創造アドバイザーに就任し、岩手県の食を中心とした復興支援のお手伝いもしている。

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