ケーキの中でもチョコレートケーキが一番好きという方も多いでしょう。一口にチョコレートケーキといってもさまざまな種類があります。今回は、クラシックショコラやフォンダンショコラなど、チョコレートそのものを楽しむシンプルなケーキではなく、ムースやクリームなど幾重もの層が織りなす複雑な味わいの大人のためのケーキを集めました。贅沢なチョコレートケーキで、たまにはご褒美タイムを楽しんでみてはいかがでしょう。

パティスリー『クリオロ』の「トレゾー」は、シンプルながらもチョコレートの質の高さが堪能できる濃厚さと口溶けのよさにうっとりする極上のチョコレートケーキ。手がけるサントス・アントワーヌさんは、世界的に名高いフランスのチョコレートメーカー『ヴァローナ社』で技術指導も行う確かな腕の持ち主。ほかにも、風味豊かな「トレゾー・キャラメル」や香りがさわやかな「トレゾー・オレンジ」など、全部で6種類展開しています。

東京・清澄白河にある『EN VEDETTE』のオーナーパティシエ・森大祐さんがカカオ感”をしっかりと表現できると愛用するのが、フランス『CACAO BARRY』のチョコレート。芳醇な香りと心地よい甘みの「エクセランス55%」、苦味の中にフルーティーな酸味が光る「イナヤ65%」、カカオとミルクのバランスが良い「アルンガ41%」の３種のチョコレートを使用したチョコレートケーキ「レンジ」でその味わいを確認してみては？

葛飾区亀有で、亀有香取神社の境内にある『パティスリー　ラ・ローズ・ジャポネ』は、2年に一度フランスで行われる製菓のW杯「クープ・デュ・モンド・ド・ラ・パティスリー」に出場する日本代表団長を務めた五十嵐宏シェフのお店。イチオシは「オペラ」。3cmという食べやすい高さにこだわり、極限まで薄く焼き上げた生地に均一に伸ばされたモカクリーム、ギリギリ量のシロップと、よく知られたオペラの真髄を感じられる珠玉の一品です。

組み合わせという意味の『アサンブラージュカキモト』は店名通り、素材の絶妙な組み合わせが光るスイーツが京都の町屋を改装したお店に並びます。シェフの垣本晃宏さんは、ワールドチョコレートマスターズ2018年の日本代表を務める実力の持ち主。ご褒美に選ぶなら、酸味と苦みを感じる上質なチョコレートと、イチジクを練りこんだリッチなバタークリームのマリアージュが贅沢な「ケーク・フィグ・ショコラ」はいかがでしょう。

神奈川県川崎市の洋菓子店『SWEETS STORY(スイーツストーリー)』の「生チョコレートケーキ」は、宮城県のベイサイドリゾートにあったカフェレストラン『サンタフェ』で大評判だったケーキを復活させたもの。大人でも楽しめるようにと素材にこだわり、ベルギー産の最高級クーベルチュールを、通常のチョコレートケーキの2倍近くも使用し、高級ブランデーで仕上げたケーキは、芳醇な香りが口いっぱいに広がる大人のためのケーキです。

スペインを代表するパティスリー『ブボ バルセロナ』。代表作は「シャビーナ（Xabina）」。パティシエの世界大会『クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー』で“Best Chocolate Cake”を 受賞した世界一のチョコレートケーキです。鏡面のごとく艶めくチョコレートコーティングに、小さなマカロンとチョコレートプレートを乗せ、中央にはバニラシロップが溢れるスポンジ生地を包み込むチョコレートムースが潜んでいます。

日本でショコラティエという職業を定着させたショコラ使いの第一人者である『テオブロマ』の土屋シェフの定番チョコレートケーキ「サンフォアキン・ドス」は、シェフのカカオへの愛情あふれる一品です。粉は一切不使用のコクがあるけれど軽い食感の生地は、チョコレートと生クリームを合わせたチョコレートクリームと違和感なくなじみ、口に入れるとそのなめらかな舌触りの中に、むせぶようなカカオの力強さを感じられます。

ベルギーのアントワープに本店を構える高級ショコラティエ『デルレイ』は、ダイヤモンドをモチーフにしたショコラがトレードマークですが、ショコラを使ったプティガトーも見逃せない逸品。ダークチョコレートの美しいグラサージュの下に、ヘーゼルナッツムースやチョコレートムース、クレームブリュレをビスキュイショコラでサンドした「ヘーゼルナッツショコラケーキ」は、絶妙な層のバランス感覚をお楽しみください。