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ひと口目からジューシーフルーツが口の中にひろがる、業界騒然の味
フルーツを白あんで包んだ餅菓子。大阪・吹田の老舗和菓子店『松竹堂』が30年前に起こした和菓子革命。独創的なお菓子を生み出しつつも、フルーツの旬を意識するところから果物の形状を再現した見た目に至っても、日本の美的感覚は忘れていません。
10数年前に私の中に到来したフルーツ餅大ブーム
私がこの和菓子に出合ったのは2005年。当時私の中では「フルーツ餅」は憧れの食べ物でした。まだネット通販・配送が行われておらず、大阪へ行って購入するか、大阪の誰かに買って送ってもらうかしか入手する方法がなかったのです。フルーツを丸ごと薄い白あんで包み込み、それをさらにとろけるような餅でくるみます。噛んだ瞬間弾けるような果汁。フルーツがもぎたてのようにみずみずしく美味しいのが印象的で、こんな和菓子があるのかと驚いたものです。そうして今インターネットで購入できるようになり、届いてみると当時と何ら変わらずの美しさと美味しさ。冷凍ではなくきちんと生菓子のままで届き、開けてみるとなんとも可愛いフルーツ型のぽってりとしたお餅が並んでいました。柔らかくすぐにでも崩れてしまいそうなフルーツ餅がしっかりと箱の中で形を留めていることにさえ、愛情を感じてしまいます。
老舗の経験が作り出すフルーツを最大限に生かす餡のバランス
私がフルーツ餅を知った頃は「クリーム大福」全盛期でした。和菓子を洋風に振り切るものが出始めていた時代、このフルーツ餅はあくまでも和菓子の味わいをベースに、しかしフルーツをきちんと立てるバランスが取れているのです。これは『松竹堂』約130年の歴史に裏付けられた経験と伝統の賜物です。常にフルーツの旬と共に和菓子作りをしていくということは簡単ではないでしょう。しかし旬を捉え、それを表現することこそが和菓子の原点であるとも言えます。フルーツの糖度はかなり慎重に選ばれており、自然の果物が持つ酸味と香りに白あんが優しく甘さを添えます。餅はぷるんとした半透明のでんぷん餅。つるりとしているのにお餅の粘りもあり、重たさがありません。口の中で滑らかに全てが溶け合い融合して、フルーツの香りがふわりと余韻を残します。
フルーツ餅は6個入りと10個入り。どちらも賞味期限は3日。これは価値ある3日です。つまりこの3日間は最高においしい時間なのです。季節によってフルーツも違います。今回の注文では、国産ピオーネのぶどう餅、桃の柔らか果肉の桃餅、編み目を表現したメロン餅、香り高きパイナップル餅、ジューシーなマンゴー餅でした。ひとつひとつがオールハンドメイドで、果物をイメージさせるデザイン。最近はどんどん類似品も出回り、珍しいものでもなくなったフルーツと大福の組み合わせ。しかしそんな中でも色あせることのない「松竹堂のフルーツ餅」をぜひ皆さんにも知っていただきたいです。
※掲載情報は 2018/07/06 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ライター、ブロガー、島根県親善大使
西村愛
10年以上続けているブログは食と旅がメイン。
ここ数年は故郷である島根県を東京目線で取り上げ地域をわかりやすい表現で紹介する。
食では企業デジタルマーケティング他、メニュー試作、飲食コンサルティング、飲食店レポート等行う。
旅では旅行会社パッケージツアー監修及びモデルルート企画提案、航空会社及び各国政府観光局、旅行代理店等のツアーレポートを行う。
地域活動としては首都圏でのイベント開催、ツアー企画、地域飲食店の情報発信サイト作成、またそれらに関するトークショーなども開催する。
・サントリー公認ブロガー
・キュレーションマガジンアンテナ「島根担当」
・食SNS・Retty公認ユーザー
・旅行口コミサイト フォートラベル おすすめブロガー
・遣島使(島根県ふるさと親善大使)
・出雲観光大使