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"日本ワインブドウの父" 川上善兵衛が設立したワイナリー
2018年4月5日(木)に華やかに開催された、約450名の女性ワインプロフェッショナルが選ぶ世界のワインコンテスト「第12回フェミナリーズ世界ワインコンクール」において、今年度入賞した日本ワインが8社9アイテムある中で、今回は、『株式会社岩の原葡萄園』の「レッド・ミルレンニューム 2016 辛口」をご紹介。
『株式会社岩の原葡萄園』の「レッド・ミルレンニューム 2016 辛口」とは?
岩の原葡萄園は、新潟県上越市にある「日本ワインブドウの父」と称される川上善兵衛によって1890年創業。120年以上続く古いワイナリーの一つだ。
ワイナリーのある上越高田は、豪雪地で川の氾濫も多く作物が育ちづらい環境。この土地の大地主であった善兵衛が、農民救済の策として、荒れ地でも育つブドウに目をつけ、ワイナリーを開いたのだ。
日本の風土にあったブドウ品種を求めて研究を重ね、1万回以上品種交雑した中から、マスカット・ベーリーA、ブラック・クイーン、ローズ・シオターなど、22種類の優良ブドウ品種を交配によってつくりだした。
フェミナリーズで金賞受賞した「レッド・ミルレンニューム 2016 辛口」のブドウ品種、レッド・ミルレンニュームもそのひとつ。ライチやマスカット、柑橘系フルーツにたとえられるフルーティな香りがあり、透明感のある爽やかな酸味が特徴的な白ワインだ。
この酸味と香りを出すために、調査と予測を重ね、ブドウの収穫日をかなりこだわって決めているのだとか。ちなみに2016年は、春先から初夏にかけて、梅雨どきの降水量も少なく気温が高めという気候で最良の年だったそう。
クリアで爽快な酸味には、酢の物やおひたしなどでスッキリといただくのもいいし、ポン酢をかけた豚肉のひやしゃぶなどに合わせてもいいだろう。
農民と地域発展のために私財をなげうって、日本ワインの発展に貢献した日本ワインブドウの父・川上善兵衛に思いを馳せながらいただくと、さらに味わい深い。
※掲載情報は 2018/06/27 時点のものとなります。
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キュレーター情報
トータル飲料コンサルタント/ソムリエ
友田晶子
米どころ酒どころ福井県に生まれ。ソムリエとして酒類業界に携わり、ワイン・日本酒・焼酎・ビール・カクテルと幅広く取り扱う。業界25年のキャリアと女性らしい感性を活かし、一般向け・プロセミナー、飲食関連イベントの企画・開催、PR事業アドバイス、輸入業者や酒販店・料飲店・ホテル旅館などプロ向けコンサルティング、観光PR支援等を行っている。各種専門家がガイドを務める人気のインターネット検索サイトAll Abouの日本酒・焼酎・ワインガイド。「わかりやすい説明」には定評がある。公式HP内で連載中の「おいしいラク学講座」では、日本酒や焼酎、ワインやビールやスイーツ、チーズにまつわる役立つコラムとおつまみレシピなどを常時更新中。田崎真也氏オーナー、ワインバー「アルファ」(銀座)代表。「シュヴァリエ・ド・タスト・フロマージュ」(フランスチーズ鑑定騎士団)。 日本料飲ビジネス研究会会長/東京芸術学舎 非常勤講師/ふくい食のアンバサダー・福井ブランド大使/球磨焼酎大使/著書「世界に誇る国酒~日本酒~」が、グルマン世界料理本大賞グランプリ受賞!/日本ロシアフォーラム2014「食と農」パネリスト