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岩手の気候や土壌を生かしたフルボディの赤ワイン
約450名の女性ワインプロフェッショナルが選ぶ世界のワインコンテスト「フェミナリーズ世界ワインコンクール」において、今年度入賞した日本ワイン8社9アイテムをご紹介。今回は、『株式会社エーデルワイン』の「ドメーヌ・エーデル ツヴァイゲルトレーベ 2015 天神ヶ丘畑」。
岩手県花巻市大迫町に位置する『エーデルワイン』。北上山地の最高峰、標高1917mを誇る早池峰山(はやちねさん)のふもとにあり、傾斜地を利用してブドウ栽培が行われている。近くを流れる北上川は、国内でも有数の古い地層。石灰質の含まれる土壌や冷涼な気候によって、ミネラル感がありキレのある酸味が特徴的なワインが造られている。
ワイナリーの歴史は、昭和22・23年に起きたカザリン・アイオン台風にはじまる。当時、洪水などの被害によって深刻な被害をうけた大迫町。復興の一貫として、盆地をいかしたブドウの栽培が奨励されたのだとか。
昭和25年から岩手県立農業試験場大迫葡萄試験地が創設され、本格的なブドウ栽培がスタートした。ブドウ品種の栽培試験や農家への技術指導、風土にあった品種の選定といった試行錯誤のすえ、岩手の代表的なワインの産地として確立した現在の『エーデルワイン』がある。
今回受賞した「ドメーヌ・エーデル ツヴァイゲルトレーベ 2015 天神ヶ丘畑」は、パワフルで力強い赤ワイン。南向きの台地にある、自社の天神ヶ丘畑で採れたツヴァイゲルトレーベを使用している。ツヴァイゲルトレーベは、オーストリアで広く栽培されている品種で、寒冷な地域でも栽培できるので、岩手の気候にも合うのだろう。
ベリー系の甘く華やかな香りに、紅茶やウーロン茶を思わせるようなしっかりとした渋みもあるフルボディタイプ。ガッツリとしたステーキなどの肉料理、濃厚なソースのかかった料理など、スパイシーで濃いめの味付けでもしっかりと受けとめてくれる。
パワフルな女性が増えている昨今。ワインもパワーのあるものが求められているのかもしれない。夏バテ防止にもお肉と赤ワインはおすすめだ。
※掲載情報は 2018/06/20 時点のものとなります。
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キュレーター情報
トータル飲料コンサルタント/ソムリエ
友田晶子
米どころ酒どころ福井県に生まれ。ソムリエとして酒類業界に携わり、ワイン・日本酒・焼酎・ビール・カクテルと幅広く取り扱う。業界25年のキャリアと女性らしい感性を活かし、一般向け・プロセミナー、飲食関連イベントの企画・開催、PR事業アドバイス、輸入業者や酒販店・料飲店・ホテル旅館などプロ向けコンサルティング、観光PR支援等を行っている。各種専門家がガイドを務める人気のインターネット検索サイトAll Abouの日本酒・焼酎・ワインガイド。「わかりやすい説明」には定評がある。公式HP内で連載中の「おいしいラク学講座」では、日本酒や焼酎、ワインやビールやスイーツ、チーズにまつわる役立つコラムとおつまみレシピなどを常時更新中。田崎真也氏オーナー、ワインバー「アルファ」(銀座)代表。「シュヴァリエ・ド・タスト・フロマージュ」(フランスチーズ鑑定騎士団)。 日本料飲ビジネス研究会会長/東京芸術学舎 非常勤講師/ふくい食のアンバサダー・福井ブランド大使/球磨焼酎大使/著書「世界に誇る国酒~日本酒~」が、グルマン世界料理本大賞グランプリ受賞!/日本ロシアフォーラム2014「食と農」パネリスト