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あぁ、パリの色彩だ。パリの風味だ、味わいだ。
初めてパリに行ったのは、もう30年も昔のこと。
マドレーヌ寺院に近い日の入らない宿でした。
師走のパリは、朝になっても暗闇です。
散歩をしているとポッと窓明りが見える。
人影が動いて、どうやら朝餉の準備をする家族のようでした。
重くて青い暗闇の中で、温かなオレンジ色に包まれた家族の営み。
そのパリの風景が絵画のように私の記憶の中にあります。
失われた時を求める。
記憶を蘇らせるのは、紅茶の香りとマルセル・プルーストの時代から決まっています。
特にパリの、あの匂い、あの色彩の記憶を戻すにはラデュレの紅茶以外にはありえない。
そう思うのです。
中でも「テ・メランジェ・スペシャル・ラデュレ 」
中国産の紅茶に柑橘類、花をブレンド。
バニラの香りに鼻をくすぐられて飲みはじめると、
ほんのりとスパイシーな味わいが舌にアクセントを打ってくる。
鼻、舌、口内で「お気に召して?」と紅茶の女王がほくそ笑むような風味がひろがります。
飲み干して目を閉じると、30年前のパリが蘇る。
青い景色の中に浮かんだ家族の朝の団欒。
寒さと暖かさと、現在と過去が紅茶の雫とともに胸に広がっていくのです。
もっともパリらしいパリを思い出させてくれる
ラデュレの紅茶。
あなたも、失われた時を、この紅茶とともに追い求めてみませんか。
※掲載情報は 2018/03/11 時点のものとなります。
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キュレーター情報
スピーチライター/コラムニスト
ひきたよしあき
(株)博報堂で、広告クリエーターとして働くかたわらで、「朝日小学生新聞」などにコラムを書いています。出張、撮影、講演で全国を回りながら、おいしいものを送ったり、頂いたり。誰かに何かを送ろうとする時、そこに素敵なエピソードが生まれます。高い安い、有名無名に関わらず、できればその一品にまつわる物語までお伝えしようと思っています。皆さんからの情報もお待ちしています。主な著書「あなたは言葉でできている」(実業之日本社)「ゆっくり前へ ことばの玩具箱」(京都書房)「大勢の中のあなたへ」(朝日学生新聞社)