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明治時代から“だいだい”の栽培が始まった
本州最西端の県、山口。食材でいえば、フグ(現地ではフクと呼ばれています)に代表される魚のイメージが強いかもしれません。でも、実は果物の産地としても有名で、フルーツ狩りなども盛んに行われています。特に萩市は“だいだい”の産地として知られています。歴史も古く、1877年にはだいだいの栽培が始まったといわれています。もともと萩は長州藩の藩府として栄えましたが、幕末に侍たちが山口へと移ったのちに、人口も減少し、経済が停滞してしまったのを復興させようとだいだいが植樹されたのが始まりです。
その、だいだいを用いた甘い商品が「だいだいグリーンスライス」。製造・販売しているのは『柚子屋本店』。昭和53年(1978年)に創業し、「萩の空から 萩の土から」をテーマに、産地の素材を生かした自然の味づくりを心掛けています。 原料に橙・柚子・夏みかん等、主に地元で栽培されている柑橘類を用い、一部は直営農園で栽培をしたりも。それらを無添加・手作りで加工し販売しています。
しっとり感と上質な口あたりや甘さがたまらない
だいだいを用いた商品も多くて、マーマレードやぽん酢、飲むタイプなど様々ですが、この「だいだいグリーンスライス」は、グラニュー糖で優しい甘さをつけたタイプ。新鮮なだいだい、しかも1個のだいだいからわずか数枚しか取れない、果皮と実の間の白く厚い部分を贅沢に使用しています。ビジュアル的にもきれいな緑色で素敵ですし、いただけば、しっとりとした中に独特の爽やかさと上品な味と香りが楽しめます。紅茶に入れれば、ちょっとお洒落なティータイムにも。クラッカーとチーズとともに味わえば、これまた素敵なひとときに。甘すぎない、大人のスウィートな後味にも惹かれます。
※掲載情報は 2018/01/08 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードジャーナリスト
はんつ遠藤
東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は8000軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』(幹書房)、『おうちラーメンかんたんレシピ30』『おうち丼ぶりかんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』など25冊。