日本のマカロニの製造発祥の地、新潟・加茂の「マカロニチップス」

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加茂の特産品コシヒカリの米粉を使ったマカロニ・スナック

現在、日本の洋食の歴史をたどる本を執筆中です。調べものをするために日本の各地を取材しているうちに、当たり前のように日本に溶け込んでいる外国の料理や食材が、意外な土地で初めて作られていたりと、知らなかったことをいろいろ発見しました。

 

特に、新潟とイタリアの結びつきが興味深かったです。あまり知られていませんが、新潟港は幕末に横浜や神戸、長崎などとともに日米修好通商条約で開港した5港のひとつであり、かつては多くの外国船が往来した街。明治時代にフランスの曲芸団の一員として来日したイタリアの若者ピエトロ・ミリオーレが、大けがのためやむなく日本に残って開店させた新潟市内の「イタリア軒」は、スパゲッティ・ミートソースを日本で初めて紹介したレストランでした。

 

イタリア軒は今もレストラン付きホテルとして営業を続け、ミリオーレのレシピによるおいしいスパゲッティ・ミートソースが昔のまま受け継がれています。

 

イタリアの食材といえば、マカロニも新潟で国産第一号が作られたのだそうです。1908年(明治41)に、新潟に近い加茂で製麺業を営んでいた石附吉治という人が、横浜の貿易商からマカロニの製造を頼まれたことから誕生しました。当時、マカロニは「穴あきうどん」という名称で販売されていたといいます。現在、加茂市ではこれを記念して、「国産マカロニ製造発祥の地」として新名物料理の開発などを行なって町おこしに役立てています。

 

そんな中で誕生したのが、今回紹介するぱすたみすたさんの「マカロニチップス」。マカロニは小麦粉ではなく、加茂の特産品であるコシヒカリの米粉を使っています。ブラックペッパーやガーリックペッパー、しょうゆバター、カレー、のりしおなど6種のフレーバーがあり、カリカリの食感が癖になりそうなおいしさです。こんな、その土地ならではのアイデア商品に出会うと、何だかうれしくなってしまいますね。

日本のマカロニの製造発祥の地、新潟・加茂の「マカロニチップス」

※掲載情報は 2017/10/12 時点のものとなります。

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キュレーター情報

青木ゆり子

各国・郷土料理研究家

青木ゆり子

雑誌「ぴあ」等の記者を経て料理に目覚め、2000年に「世界の料理 総合情報サイト e-food.jp 」を創設。以後、各国の「郷土料理」をテーマに、サイト運営、執筆、レシピ研究および開発、在日大使館・大使公館での料理人、料理講師等などに携わる。

地方色あふれる国内外の郷土料理の魅力を広く伝えるとともに、文化理解と、伝統を守り未来につなげる地域活性化をふまえて活動を行っている。

「世界の料理レシピ・ミュージアム」館長。著書「しらべよう!世界の料理 全7巻」(ポプラ社)、
「日本の洋食~洋食から紐解く日本の歴史と文化」(ミネルヴァ書房)。

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