珍しい干物を串で味わう山藤の「串ひもの」

珍しい干物を串で味わう山藤の「串ひもの」

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前回、夕食前に「縁側」で一杯飲む時に、「つまむ」ことに適した缶詰(長いので今後は「縁つま」と呼ぶことにします)を紹介しましたが、今回も、またひとつ加えます。ひものを。
ひものというと大きいイメージがありますが、手軽に食べることができるよう、小さくして串に刺した「山藤」の串ひものに出会いました。

 

伊勢志摩は熊野灘で獲れ、漁港に水揚げされた最高品質のもの、これまで干物にしなかった高級魚を厳選し、その日のうちに加工し、串ひものとして出荷されるのです。カツオやサバ、カマスなどから、魚の名前に疎い僕などは「なんだこれ?」とつぶやいてしまうような串ひものもあります。例えばサゴシ。サワラの幼魚のことであることを今回、初めて知りました。ちなみに体長4、50センチくらいのものをサゴシ、5、60センチくらいのものをナギ、60センチ以上のものをサワラと呼ぶそうです。

 

「山藤」の串ひものは、骨がないことのストレスが「縁つま」にはふさわしい逸品です。そのままでも美味しいのですが、袋の端を少し切り、電子レンジ500ワットで20秒ほど温めてやると、更に美味しくなります。温めた串ひものを皿に乗せ、鼻歌交じりに縁側に向かいます。これをつまみに、冷たい日本酒を飲んでいると、うるさかった夕暮れのセミの音が いつしか癒しのBGMに変わってきます。幸せな夏の「縁つま」タイム。まだ、しばらく続きそうです。「縁つま」って何度もつぶやいていると「金妻(金曜日の妻たちへ)」の続編のドラマみたいだなぁ……って、どうでもいいですね。

珍しい干物を串で味わう山藤の「串ひもの」

※掲載情報は 2017/08/06 時点のものとなります。

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キュレーター情報

イシコ(石原英一)

旅行作家・エッセイスト

イシコ(石原英一)

1968年岐阜県生まれ。静岡大学理学部数学科卒業後、大道芸を使った子供ショーをしながら全国を行脚する生活を10年程続ける。2003年(有)ホワイトマンプロジェクト設立。5年間限定で国内外問わず50名近いメンバーが顔を白塗りにすることでさまざまなボーダーを取り払い、ショーや写真を使った表現活動や環境教育を行う。一方、女性ファッション誌編集長、WEBマガジン編集長を経て、「MONOマガジン」や「散歩の達人」などに連載を持つようになり、エッセイストとしての活動を始める。2008年から2009年まで「SKYWARD」、「SANKEI EXPRESS」、「nakata.net」など新聞、雑誌、WEBに「旅」や「食」をテーマにした連載やブログを持ちながら世界一周。
帰国後、岐阜県安八町に移住し、ヤギと暮らしながら、「旅」と「散歩」をテーマにWEB、書籍、テレビ、講演、商品プロデュースなどを通して表現している。著書に「世界一周ひとりメシ」(幻冬舎文庫)、「世界一周ひとりメシ in JAPAN」(幻冬舎文庫)、「世界一周飲み歩き」(朝日文庫)がある。

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