ホンモノのみりんは飲める!国内産の有機米が原料の「有機三州味醂」

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三河は、徳川家のお膝元でもあり、日本中の食材が集まる場所でした。運河など運送の拠点でもあり、酒造りをはじめ、日本のデンマークとまで言われた自然の恵みあふれるエリアです。

 

料理スキルのチェックポイントは、「みりん」と「料理酒」の使い方を見ればわかるというのが私の持論。特に和食を極める人は、「みりん」の使い方が実に上手い。みりんの働きは、照りを出す、生臭さを消す、旨味を増やす、甘味をつけるなど、しっかりと他の調味料とは違う働きをしてくれます。

 

そもそも、みりんは日本のリキュールです。かつては、女性が酒を飲むのははしたないとされていたらしく、今のように、大手ふって飲み歩く時代ではありませんでした。リキュールであるみりんをこっそり、台所で飲んだり、柳のかげに隠れて飲むことから、「柳かげ」ともいわれていました。「みりんって飲んでいいの?」と質問がでます。「飲めないものを何で料理に使えるの?」と私は突っ込みたくなります。


また、みりんには悲しい歴史があります。戦前は、ホンモノのみりんも日本全国で製造されており、江戸グルメが全盛期には、庶民もみりんを料理に使うようになりました。


戦後、物資不足となり、貴重な米を使う清酒やみりんに高い酒税がかかるようになりました。そのため、作れば作るほど利益を生まないために、否応無しに、みりんメーカーは廃業に追い込まれてしまいました。その後、酒税逃れのために「みりん風調味料」たるものが生まれました。こちらは“なんちゃってみりん”となり、酒税がかかりません。そうなのです!みりんはりっぱなアルコールの仲間なのです。つまり、酒飯免許をもっていない店やスーパーでは売れないのが、ホンモノのみりんとなります。

 

私が30年以上、使い続けているのが三州三河みりんです。それは、「みりん道」を極めた味と風格をもっているからです。みりんの原料はもち米と米麹と米焼酎。三河みりんの二代名角谷利夫社長は、日本の米を守り続けたいという想いで家業であるみりんの国産米にこだわりを持たれてきました。角谷社長の「みりん道」は、単に味醂メーカーとして業績をあげることだけではなく、みりんの原料である「国産米」のあり方についての立ち位置が、私の心を魅了してやみません。それは、国産米を食料としての評価だけではなく、田植え後の緑広がる稲。収穫前の黄金色の稲穂。四季を通じて、私たちは、それを自然に眺めることで季節の移りを感じ、癒されていることに気づくべきであると話されます。昨今の米、離れ、炭水化物離れで米の消費量は激減しています。「糖質ダイエット中だから、ご飯はパス!」の向こう側には、日本の原風景すら消滅していく危機が潜んでいるのですよ!「お茶碗一杯のご飯を頂くと、一抱えの田んぼのみどりを支えることができます」角谷社長は、日本の米の美味しさをみりんに託して広めると同時に、農業が持続可能にできる環境を守っていきたいといつも話されます。

 

国産米にこだわり、農家と信頼関係を築き、毎年、適正な価格で全量を買い上げることは、ホンモノを作り続ける必須条件です。しかし、それが出来る生産者は少ないのです。三河みりんでは、有機みりんとレギュラータイプのみりんを製造されています。レギュラータイプのみりんでも十分美味しいのですが、2つを飲み比べると、その深みの違いに驚いてしまいます。原料米以外の製法は、全て同じそうです。まさに原料米に勝る仕込みはない、という証です。

6月になると青梅が店頭に並びます。私は、毎年、砂糖を使用せず、青梅と三河みりんだけで梅酒を仕込んでいます。通常の梅酒より熟成に時間は若干かかりますが、年代ものの梅みりん酒の味わいは絶品です。

ホンモノのみりんは飲める!国内産の有機米が原料の「有機三州味醂」

みりんの新しい使い方「みりんレモン」の提案です。国産レモンのスライスにみりんを注ぎ漬け込むだけですが、万能マリネ液として活躍します。鶏肉や厚揚げなどをこれに浸けて焼く。炭酸で割ってみりんレモンスカッシュにも。もちろん、煮物、炒め物にもみりんとして使うと、レモンの爽やかな香りを楽しむことができます。
「米一升でみりん一升」みりんを使うたびに、口から出る決めセリフです。

 

もちろん!角谷社長のパクリでした〜〜。みりんを制するものが和食を制するのであります〜〜〜。

ホンモノのみりんは飲める!国内産の有機米が原料の「有機三州味醂」

※画像のいちばん左の方が、(株)角谷文治郎商店の角谷社長です。

有機三州味醂 500ml
¥1,040

 

※掲載情報は 2017/05/07 時点のものとなります。

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キュレーター情報

タカコナカムラ

料理家/フードディレクター

タカコナカムラ

山口県の割烹料理屋に生まれる。
アメリカ遊学中にWhole Food(ホールフード)に目覚める。
日本の伝統食・発酵食、乾物料理の第一人者として、数多くの商品開発や、オーガニックカフェのプロデュースに関わる。
現在、食と暮らしと環境をまるごと学ぶ「タカコ・ナカムラWhole Foodスクール」を主宰。

通信講座(がくぶん)では、
「野菜コーディネーター」「発酵食スペシャリスト」
「AGEフード・コーディネーター」など食と美や健康に関する講座を多数監修。

一般社団法人ホールフード協会 代表理事

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