日本一とも言える!岐阜の喫茶店「フルーツパーラーおおくま」のフルーツサンド

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嫌いな物は、ほとんどありません。「ほとんど」と書いたのは、料理自体は好きなのですが入っている一部が苦手なものがあるのです。たとえば酢豚のパイナップル、たとえばポテトサラダのみかんなどです。料理の中にフルーツが入っていることが嫌なのです。

 

8年程前になるでしょうか。岐阜に移住し、母と住み始め、彼女が行きつけの岐阜市にある喫茶店「フルーツパーラーおおくま」でコーヒーを飲んだ時のことです。

 

昼食には少し早い時間だったのですが、サンドイッチでも食べようということになり、母がフルーツサンドを選んだのです。フルーツケーキでさえ選ばない僕にとって、パンとフルーツの組み合わせは考えられません。

 

「フルーツはフルーツで食べれば、ええんちゃうの?」
関西に住んだことのない僕が大阪弁で悪態をつきました。

 

「だまされたと思って一つ食べてみぃ」
玉子サンドを食べている僕に、母は言いました。これから一緒に住むのだから、ここは妥協しようと一つ食べてみました。

 

「ほぉ~ん、まぁまぁやんか」
母に対し、素直に美味しいと表現できない僕の精一杯の抵抗でした。

しかし、本心は「フルーツサンドってこんな美味い食べ物なのか!」と驚いておりました。

 

しっとりしたパンと生クリームにくるまれたメロン、バナナなどが絶妙なバランスで口の中に襲い掛かり、フルーツの酸味がサンドイッチ全体の味を押し上げているのです。果物屋のフルーツを使っていることも大きな要素だと思います。

 

それ以来、様々な場所でフルーツサンドを食べるようになりました。しかし、今のところ、「フルーツパーラーおおくま」のフルーツサンドが僕の中では日本一です。この店はうれしいことにテイクアウトができます。あの日以来、何度、テイクアウトしていることか。母には内緒ですが。

日本一とも言える!岐阜の喫茶店「フルーツパーラーおおくま」のフルーツサンド

※掲載情報は 2017/04/20 時点のものとなります。

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キュレーター情報

イシコ(石原英一)

旅行作家・エッセイスト

イシコ(石原英一)

1968年岐阜県生まれ。静岡大学理学部数学科卒業後、大道芸を使った子供ショーをしながら全国を行脚する生活を10年程続ける。2003年(有)ホワイトマンプロジェクト設立。5年間限定で国内外問わず50名近いメンバーが顔を白塗りにすることでさまざまなボーダーを取り払い、ショーや写真を使った表現活動や環境教育を行う。一方、女性ファッション誌編集長、WEBマガジン編集長を経て、「MONOマガジン」や「散歩の達人」などに連載を持つようになり、エッセイストとしての活動を始める。2008年から2009年まで「SKYWARD」、「SANKEI EXPRESS」、「nakata.net」など新聞、雑誌、WEBに「旅」や「食」をテーマにした連載やブログを持ちながら世界一周。
帰国後、岐阜県安八町に移住し、ヤギと暮らしながら、「旅」と「散歩」をテーマにWEB、書籍、テレビ、講演、商品プロデュースなどを通して表現している。著書に「世界一周ひとりメシ」(幻冬舎文庫)、「世界一周ひとりメシ in JAPAN」(幻冬舎文庫)、「世界一周飲み歩き」(朝日文庫)がある。

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