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京都の老舗酒蔵が守り続ける「主張し過ぎず、それでいて控え目ではない」お酒
桃の節句までひと月を切りました。お雛様を飾られているご家庭も多いと思います。今回ご紹介するのは桃の節句にちなんで京都伏見・松本酒造さんの「桃の滴」。
「桃の滴」には色々なラインナップがありますが、一番ポピュラーな純米吟醸は、長年の友人・谷澤眞由美さんがオーナーシェフを務める西麻布「眞由膳」さんのメニューにあり、彼女が作る京風おばんざいの上品なお味に合う日本酒としてインプットされていました。
昨年、その眞由膳で「鴨鍋と桃の滴のマリアージュの会」という特別企画があり、蔵元の松本正治さんの解説付きで、純米吟醸以外の様々な桃の滴を鴨鍋や他のお料理と共に楽しませていただきました。
その時いただいた鴨鍋は上質な京鴨本来の素材を生かし、味付けは昆布、生姜、お塩、お酒のみというコンセプト。鴨好きというほどではなかった私がこんなに美味しい鴨をいただくのは初めて!と感動するほど鴨本来の味わいが堪能できる会でした。
松本酒造さんは厳選された米本来の味わいを生かすため、200年以上の伝統技術を駆使しながら、徹底された温度管理と手造りの高度な技術で醸造をおこなっている蔵元さんです。
松本さんの言葉で印象深いのが「銀シャリのような存在」つまり、決して主張し過ぎず、それでいて控え目というわけではない、どんなお料理とも合うご飯のようなお酒だということです。最近は海外からも注目を集めている日本酒。「桃の滴」の透明感ある味わいは、和洋折衷どんな料理にも合うので、ソムリエはいらないと言うほどです。
お酒とお料理の相性と同じように、いけばなも器とのバランスがとても大切。日頃、花だけでなく器も活きるようにと指導しているので、今回蔵元さんのお話を伺って、非常に共感を覚えました。
お嬢様の初節句でご家族が集まってお祝いをするご家庭もあるかと思います。そんな機会にも「桃の滴」、お薦めです。
※掲載情報は 2017/02/09 時点のものとなります。
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キュレーター情報
広山流第四代家元
岡田広山
幼少より伯母である三代家元に手ほどきを受け、大学卒業後、社会人生活を経て2000年に副家元を、2004年に四代家元を襲名。2010年には創流100周年を記念した花展と祝賀会を開催した。
初代より受け継がれる「自然の姿を大切に」の精神を守りながら、若手いけばな作家として、また母としての視点から、「今、いけばなにできる事」を信じていけばな界の発展の為に活動している。
現在、聖心女子大学・聖心女子学院でのいけばな指導の他、公益財団法人 日本いけばな芸術協会 理事、一般社団法人 帝国華道院 理事、いけばな協会 理事、港区華道茶道連盟 副理事長を務める。