しょっぱいもの好きに朗報!食塩を25%カットした減塩対策醤油「いわて健民」

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塩分が気にならなく使える減塩対策醤油

しょっぱいもの好きに朗報!食塩を25%カットした減塩対策醤油「いわて健民」

東北は岩手生まれの私は小さい頃から“味の濃い、塩っぱいもの好き”でした。長年の嗜好がたたって、高血圧症が要因で脳梗塞の発作を起こし入院したのです。幸い処置が早く大事には至りませんでした。自分が病気になったこともあり、食べ物の摂取法により生活習慣病がどういうものか詳しくなりました。

 

特に塩分が人体に及ぼす影響には深い関心があります。塩分を対外に排泄する作用をもつのはカリウムが一番です。カリウムの役割は塩分に多く含まれている塩化ナトリウムを対外に排泄を促して血圧を下げる作用があるのです。そういう理由から普段からカリウムを多く含む食品を摂取するように心がけております。カリウムの摂取目標量(※)は、男性が3000mg以上で、女性は2600mgです。葉野菜や果物に多く含まれており、ほうれん草(100g)690mg、アボカド720mg、色々な食材、納豆や里芋なども含めて食べるようにしていますが、一番多いパセリは1000mgもありますが、ウサギじゃあるまいし、毎日パセリを300g食べるなんて不可能です。また、ほうれん草のおひたしに醤油をじゃばじゃばかけたら意味はありません。

 

ここから本題です。日本の食卓にかかせない調味料の醤油には塩分が多く含まれています。醤油には濃口醤油と淡口醤油がありますが、淡口醤油は色が薄いだけで、大さじ1当たりの食塩相当量は濃口醤油2.6gに対して淡口醤油は2.9gと淡口醤油の方が多いのはご存知だと思います。塩分濃度も濃口醤油の塩分濃度が約16%に対して淡口醤油の塩分濃度約18~19%と2%程違うのです。醤油は製造過程で発酵が進むほど、旨味と風味が増し、色も濃くなります。淡口醤油は、塩分濃度を高くし、発酵を途中で抑えるため色が薄くなります。そして減塩醤油が人気ですが、減塩醤油は、初めから食塩量を少なくして減塩醤油を造るわけではありません。雑菌を繁殖させずに醤油を醸造するためには一定の塩分が必要だからです。減塩醤油は一度作った醤油に脱塩装置を通し、塩分のみを取り除く工程を経て造られます。減塩率が高い減塩醤油ほど、この工程が増える事になるのです。減塩醤油は濃口醤油から塩分を半分以下に取り除いたものをさすのです。

しょっぱいもの好きに朗報!食塩を25%カットした減塩対策醤油「いわて健民」

今回は醤油に含まれている塩分を25%減らし、その代わりにカリウムを加えた醤油をご紹介します。カリウムは塩化ナトリウムを体内外に出す働きもあります。最初にしょっぱいもの好きと書きましたが、故郷の岩手県は塩分の取り過ぎのせいか、脳卒中の罹患率が全国一位なのです。厚生労働省の人口動態統計(2010年)によると、10万人当たりの脳卒中による岩手県の死亡者は男性70.1人、女性37.1人と全国平均の男性49.5人、女性25.9人を上回り、最も多かったのです。このワーストワンの汚名を受けて岩手県味噌醤油工業協同組合は、県下の浅沼醤油店(盛岡市)、佐々長醸造(花巻市)、八木澤商店(陸前高田市)、宮田醤油店(雫石町)、大黒醤油(軽米町)の5社の蔵元さんが集まり、新しい減塩醤油の研究を県工業技術センターや岩手大学、盛岡大学などの協力を得て商品化へこぎ着けたのです。その5社のもろみを絞った各社の生揚(きあげ)醤油を浅沼醤油店に集め、最終作業の火入れ(加熱)をおこなったのですが、競合の蔵元さんが共同で開発するというのは、やはり岩手県が脳卒中ワーストワンの汚名を返上して醤油をより良く使ってもらいたいという共通の気持ちによるものでしょう。食塩を25%減らした代わりに塩化ナトリウムを体外へ排出する働きのあるカリウムを加え、一般商品と変わらない味を保った醤油を完成させたのです。この醤油は体内への塩分蓄積量は一般商品と比べ半分になるそうです。

しょっぱいもの好きに朗報!食塩を25%カットした減塩対策醤油「いわて健民」

醤油の名称は「減塩対策しょうゆいわて健民(けんみん)」でパッケージは岩手のキャラクターの「そばっち」。12月1日(2016年)に発売されると品切れになるくらい人気の商品になっているということです。1本当たりは200mlで、醤油小さじ1で40杯分も取れ、若布や昆布のエキスも含まれておりうまみたっぷりです。健康に気になる方は是非お試しを!

 

※厚生労働省発表「日本人の食事摂取基準」より

紹介しているお店
株式会社浅沼醤油店

※掲載情報は 2017/01/13 時点のものとなります。

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キュレーター情報

後藤晴彦(お手伝いハルコ)

アートディレクター・食文化研究家

後藤晴彦(お手伝いハルコ)

後藤晴彦は、ある時に料理に目覚め、料理の修業をはじめたのである。妻のことを“オクサマ”とお呼びし、自身はお手伝いハルコと自称して、毎日料理作りに励んでいる。
本業は出版関連の雑誌・ムック・書籍の企画編集デザイン制作のアート・ディレクションから、企業のコンサルタントとして、商品開発からマーケティング、販促までプロデュースを手がける。お手伝いハルコのキャラクタ-で『料理王国』『日経おとなのOFF』で連載をし、『包丁の使い方とカッティング』、『街場の料理の鉄人』、『一流料理人に学ぶ懐かしごはん』などを著す。電子書籍『お手伝いハルコの料理修行』がBookLiveから配信。
調理器具から食品開発のアドバイザーや岩手県の産業創造アドバイザーに就任し、岩手県の食を中心とした復興支援のお手伝いもしている。

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