若きイタリアの養蜂家の遊び心「ワインの樽でじっくり熟成」させたはちみつ

若きイタリアの養蜂家の遊び心「ワインの樽でじっくり熟成」させたはちみつ

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はちみつの味わいは保管温度によりどんどん変化していくもの

このはちみつの名前は【バリック(ワインなどを熟成さえる木の樽)熟成はちみつ】。ぐるなびのippin編集部のはちみつのまとめ記事にも選ばれたこのはちみつは、とにかくインパクトがあります。このはちみつのご紹介はすでに中村まりこさんが素晴らしい記事を書かれていますので、私はこのはちみつでなければ出せない魅力についてご紹介していきます。

若きイタリアの養蜂家の遊び心「ワインの樽でじっくり熟成」させたはちみつ

多くの方が大好きなアカシアはちみつをセシルオークと呼ばれるワインを熟成させる樽に入れ換え、9カ月間年間16~20度の蔵で熟成させた革新的なはちみつ。

 

実ははちみつは温度管理が非常に難しい食材です。採れる地域、蜜源植物、ミツバチの種類、その年の温度や降水量などではちみつの色も味わいも変わってしまいます。

 

また多くのはちみつは14度以下で結晶が始まり、20度以上になると醗酵してしまうことがあります。そのためはちみつのビタミンやミネラル、有機酸、酵素などの微量成分も変化することがあります。ですから成分を変化させずに長期間保存するのに適している温度が約15~20度です。(年間の平均温度により誤差があります)

 

樽に入れる前のアカシアはちみつは、こんな透明度の高い琥珀色をしています。

若きイタリアの養蜂家の遊び心「ワインの樽でじっくり熟成」させたはちみつ

こんな綺麗なはちみつをオーク樽に入れてみようと思ったイタリアの若き養蜂家ジョルジオ・ポエタ氏は、30歳前半の若いオーナーで、ラベルやパッケージなどのデザインも手掛けるクリエーターです。元々ワインが好きでワインの熟成方法等に関心があり、友人とワインを飲んでいるときに、はちみつをワイン樽で熟成させたらよいのではないかと思いついたそうです。

若きイタリアの養蜂家の遊び心「ワインの樽でじっくり熟成」させたはちみつ

そこから熟成はちみつが誕生するまで長い試練があり、一番苦労した点は、以下の2点です。

1.最適な熟成期間を見極めること
2.商品の品質を安定化させること

 

そしてたゆまぬ努力と研究によりやっと最適な熟成期間や工程、はちみつの熟成具合や風味・味・見た目のバランスが優れている商品を生産することが出来るようになったそうです。遊び心満載のはちみつがこんな素敵なはちみつなりました!!

 

こんなミツバチリュックもデザインして作っちゃいました。はちみつをたくさん購入するといただけるらしいです……。

若きイタリアの養蜂家の遊び心「ワインの樽でじっくり熟成」させたはちみつ

さてここで質問です。

 

皆さんはミツバチがはちみつを保存している巣箱の中の温度ってどのくらいだかご存知ですか?

 

答えは、

 

人間の体温より少し低い34~35度くらいです。

自分たちが餌として食べるために、自分たちの体温と同じ6角形の部屋で熟成させているのがはちみつ。

ですから瓶に入っているはちみつを食べる時は、はちみつがお口の中で温まるまで10秒ほど待ってあげてください。初めの甘さから徐々に変化して甘味、苦味、酸味、塩味、苦味と様々な移ろいを感じることができます。

オーク樽で熟成させて分かったこと

若きイタリアの養蜂家の遊び心「ワインの樽でじっくり熟成」させたはちみつ

この樽の名前はセシルオーク。ヨーロピアンオークとも言われ、ポリフェノール、ラクトン成分(ココナッツに似た香り)が豊富で、バニラやキャラメル、スパイスなどの芳香成分がバランスよく含まれているようです。
参照元:有明産業株式会社 洋樽造りのこだわり
http://www.ariakesangyo.co.jp/story/chapter02
佐野キャピタル・アンド・コモディティーズ株式会社 ポルトガルワインの崖の上
https://www.vinho.jp/?desc=%E6%A8%BD%E7%86%9F%E6%88%90%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6

 

さらにこれらの樽材の成分が溶出するには、アルコール成分や乳酸菌が大きな役割を果たしていることが分かっています。はちみつにも微量ではありますがこれらの成分が含まれているため、アカシアはちみつの中に樽材の成分がじっくりと溶出していったのです。
参照元:アサヒホールディングス株式会社研究開発部門 ウイスキー醸造における乳酸菌の役割
http://www.kitasangyo.com/e-Academy/b_tips/back_number/BFD_18.pdf
https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9006/9006_tokushu-2_5.pdf

若きイタリアの養蜂家の遊び心「ワインの樽でじっくり熟成」させたはちみつ

瓶の蓋を開けるとココナッツやキャラメル、スパイスの香り、スモーキーナな焦げた香りが立ちあがります。オーク樽の成分が9カ月かけてゆっくりアカシアはちみつに混ざっている証。

バリックはちみつだからできること

若きイタリアの養蜂家の遊び心「ワインの樽でじっくり熟成」させたはちみつ

このバリックはちみつはバルサミコ酢のように料理の仕上げやトッピングにそのままお使いください。

 

はちみつの甘さは勿論ですが、バニラやナッツの香り、樽を焼くことで出てくるスモ―キーな燻製のような風味は肉料理にもぴったりです。

 

このほかブランデーケーキやシフォンケーキ、水切りしたヨーグルトにかけたり、バニラアイスにかけたりしていただくのもお勧め。

 

これからの時期パーティーでも注目度が高いと思いますよ。手土産にもぜひ。

若きイタリアの養蜂家の遊び心「ワインの樽でじっくり熟成」させたはちみつ

※掲載情報は 2017/01/05 時点のものとなります。

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キュレーター情報

平野のり子

日本はちみつマイスター協会代表理事

平野のり子

2009年日本初のはちみつ資格         
「特定非営利活動法人 はちみつマイスター養成講座」の本部講師として通信講座のテキスト作りやテイスティング講座・はちみつ美容講座などを開催。

以前から鬱があり、はちみつを食べる事ですっかり元気になる。

この経験をもとに、2012年「一般社団法人 日本はちみつマイスター協会」を立ち上げ、一つひとつのはちみつが持つ個性や特徴を引き出す食べ方や使い方をご紹介。   

主に通学講座、セミナー、テレビ、ラジオ、雑誌等ではちみつの素晴らしさを紹介。その他レシピ製作、企業セミナー、はちみつ専門店の社員教育等も行う。

毎年8月にはちみつづくしのイベント「はちみつフェスタ」を主催。
はちみつ好きには堪らないイベントとして定着。http://www.83m.info/event/2014-festa.html

また監修本、美肌になるための衣食住に使えるレシピ本「美肌メソッド」は河出書房から絶賛発売中。

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