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物の数え方って難しいですよね。外国人が日本語を覚える時に必ずつまずくのが、物の数え方だそうです。特に魚の数え方は、匹、尾、本、枚……と同じ魚なのにその状態により変わります。
一般的に、頭から尾までそろっているものなら、「匹」や「本」。それでもイカ、蛸、蟹は、「杯」と数えます。
『数え方辞典』(小学館)には、「主として、釣りの獲物や、鮮魚店等で商品として取引される魚、料理の材料となる魚を『尾』で数える」とあります。特に「尾」は、高級魚や料理の材料として伝えるときに主に使われます。
同じ魚でも調理法によっても呼び方がかわります。
アジなどの魚を開いて干物にすると「枚」なり、イワシなどの小さい魚を連ねて干したもの(目刺し)は「連(れん)」、鰹節(かつおぶし)は「本」と数えます。ウナギを開いて串(くし)に刺すと「串」になります。
刺身や握り鮨になる魚の切り身は「切れ」。同じ魚でもお店で売っている時は、多きものなら「ブロック」、短冊切りされているものは「冊(さく)」、プラスチックのトレイに乗っているものは「パック」となります。
(参照:NHK放送文化研究所(魚の数え方))
今回はそんな数え方が変わるお魚をご紹介します。
1匹から1缶に集められて料理になると1皿の上で1本になるニシン
ニシンは日本だけではなく、ヨーロッパでも親しまれているお魚です。ニシンは泳いでいる時は「匹」、そしてこの様に缶詰になると「缶」、そして美味しく料理されて一皿に盛り付けられると「本」になりますね。
そんなニシンの缶詰でおススメなのが、このフランス・パリ発の高級ブランド「ミレユンヌ・ユイル」の「燻製したニシンのオリーブオイル漬け」。食材を美しく見せるパッケージで、味もニシン特有の臭みがなく、見た目同様に上品です。
この商品をご紹介頂いた鎌倉『legame salon』主宰の中村まりこが、作ったのが「ベーコンで巻いてバケットに載せて、温製タルティーヌ」。
1本釣りから1冊に変わる鰹
鰹は生きている時は「本」と数えられます。それを漁師たちが一本釣りで獲ります。そして、あの美味しい鰹のたたきになると「冊(さく)」となります。
こちらは、黒潮の流れる本場・高知の郷土料理「かつおのたたき」です。漁師たちが一本釣りで獲ったかつおの表面をわら焼きして冷やし、切って、大葉やねぎ、にんにくなどの薬味とともにポン酢でいただく、かつおのたたき。新鮮でおいしかったのはもちろん、宴会用の皿鉢(さわち)料理として盛りつけたときの豪華さは、思わず目を見張ります。4~5月頃のかつおなら、さっぱりといただけます。
1日漁で取った一匹の魚を1枚の干物に
高級魚のどぐろは、泳いでいる時は「匹」、高級割烹のショーケースに並べば「尾」、そしてこのように干物になれば「枚」となります。
こちらは、島根県の行われている港から80km圏内の日本海で、一日で近海魚を獲って帰ってくるという「一日漁」で、水揚げされたのどぐろをすぐに干物に加工にした島根の岡富商店の干物です。魚が取れてから消費者に届くまで1日から2日ほどなので、鮮度のよさが魅力ですので、なかなか知られていない島根県大田漁港の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
[紹介記事]
数匹の魚が1本のかまぼこになる!
かまぼこは、数匹の白身魚を三枚に下ろし、すり身にし、板の上のせて蒸せば(製法によっては焼く)、1本のかまぼこになります。
ただ今回のご紹介するかまぼこは、山口県独自の”焼き抜き”は、焼いて作る製法です。この蒲鉾は、山口県を代表する『宇部蒲鉾株式会社(通称:宇部かま)』が新鮮な“エソ”などの白身魚を用い、ネラルが豊富でまろやかな霜降山山系の天然地下清水と一緒に練り上げて作った『嶺雪(みねゆき)』です。かまぼこの表面がザラザラっと皺になっているこの独自の焼き上げた仕上がりは、「ちりめんじわ」と呼ばれています。蒸すのではなくて焼き上げるので、身がぎゅっとしまった感じに仕上がっています。
匹から本に変わる本物のししゃも
カツオ、マグロなど見た目が比較的細長い魚は生きている時から「本」と数えられますが、ししゃものように小さい魚は通常は「匹」と数えられます。この様に食卓にあがったときには「本」なります。
ししゃもと言うと、輸入物等のカラフトシシャモ(カぺリン)をさす場合実は多いのです。ただ、こちらは、釧路のししゃもは正真正銘の本物のししゃも。食べ方としては、ただ、そのまま焼かずに中火でだいたい8分強、焦がさずに中まで火を通すのがポイント。
※掲載情報は 2016/12/04 時点のものとなります。
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