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奥会津山地森林生態系保護地域で取れる有機はちみつ・トチ
2007年林野庁は、福島県の国有林:83,890.79haという広大な森を奥会津山地森林生態系保護地域として指定しました。この森は日本最大級のブナやトチの森で今では絶滅危惧種ともなっているイヌワシの生息・繁殖地の代表的なところです。
※http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/policy/business/sizenkankyo/hogorin/pdf/1-4-okuaidu.pdf
生態系保護地域が指定された理由は、自然環境の維持、動植物の保護、遺伝資源の保存、森林施業・管理技術の発展、学術研究等のために残さなければいけないということだそうです。この森がなければ国産初の有機・オーガニックはちみつは、生まれていません。
有機はちみつ誕生までの長い試行錯誤の日々
まずは有機・オーガニックと無農薬は全く違うことを理解してください。有機・オーガニックは、農薬や化学肥料に頼らず、太陽・水・土地・生物など自然の恵みを生かした農林水産業や加工方法をさします。とは言っても、「化学物質不検出」を保証するものではありません。
一方無農薬とは、発芽後の生育中に農薬を使わずに農産物を栽培する方法を言います。こちらは化学肥料を使って生産性を高めたり、実は種子処理を施していることもあります。
勿論一概には決めつけることはできませんが、有機認証を受けることは本当に大変なことです。
このはちみつを作っている有限会社松本養蜂総本場では、豊かな生態系を守る広大なブナ林から採れるオーガニックはちみつの認証を目指し、日本でただ一つの農林水産省登録認定機関であるJONA(特定非営利活動法人日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会)の協力のもと2006年に日本における有機・オーガニックはちみつの生産に成功。
※有機認証取得番号JM060630FA-901-0
日本初のオーガニックはちみつが誕生するまでには長い年月の試行錯誤が繰り返されたそうです。何しろ半径4㎞範囲で2年以上農薬、化学肥料不使用。ミツバチの病気、ダニ等への抵抗力を強化するためのミツバチの管理と育成。養蜂器具から備品に至るまでの徹底した衛生管理など365日、1日たりとも気を抜くことが許されません。
なぜオーガニックはちみつを作ろうと思ったのかお聞きしました。
それはこんなに大きな有機の森は他にはないから。
でも何故他に日本の有機はちみつがないのかというと、こんなに大変な養蜂は他にやろうとする者が居ないからではないかと……。
日本を代表する蜜源植物トチ
ムクロジ目、ムクロジ科、トチノキ属の落葉高木です。トチの実として日本では古くから大切にされてきた蜜源植物です。
実はアクが強くそのままでは食することができませんが、トチ餅として古くから食べられています。小さな小さな花に潜り込んだミツバチは広大な森で思うままに蜜集めができるわけです。
見てください、きれいなべっ甲色です。瓶の中から立ち上がるアロマの香りは甘くてふっくらとした柔らかい花ビラを噛んだようです。そして甘さのあとから葉の葉緑素も感じます。
舌触りはねっとりと粘度があり、口の中でゆっくりと溶けていく10秒ほどの間に語りかけてくるメッセージ。それはまろやかで雑味のない暖かな甘さから、徐々にスキット爽やかな甘さに変化していくときの移ろいのようです。甘さのテイストが見事に変わるところが素敵!!
ミツバチが綺麗な空気の中でストレスフリーに生活をしているよ!と伝えているようです。
あと味もミントのような爽快感ではなく、ソーダ水のようにすっきり。中華料理の後のお口直しに頂けば口臭予防にもなりそう。食べすぎちゃった後の胃を爽快な気分にしてくれそうな期待度も満載なはちみつです。
また、レモンやミカンを入れたフレーバーティーでティータイムも良さそうです。
世界規格を基にできた日本初のオーガニックはちみつ「有機はちみつ きはだの蜜」
樹皮は生薬として利用されるミカン科の落葉高木
コチラも奥会津山地森林生態系保護地域の国産初の有機はちみつ。ムクロジ目ミカン科キハダ属に分類され、外樹皮は灰色、内樹皮は鮮黄色からこの名がついたともいわれます。この樹皮からコルク質を取り除いて乾燥させたものは、生薬の黄檗(おうばく、黄柏)として知られ、健胃、収斂薬のほか染料の材料としても用いられるそうです。
※https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%8F%E3%83%80_(%E6%A4%8D%E7%89%A9)
黄檗には強い抗菌性があり苦味が強いため眠気覚ましとしても使われていたこともあるようです。
こちらも日本を代表する蜜源植物・きはだ
ミカン科の特徴的な肉厚な花や葉の形をしています。内樹皮の黄色が花蜜にも表れていてはちみつの色も黄色っぽいから面白いですね。
このキハダの蜜は少し漢方のような薫りをもっていて、樹皮の苦み成分のアルカロイドがふわりと鼻を刺激してきます。
※http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/amur-corktree/
口に含むとピリッとしたコショウのようなスパイシーさが魅力的です。コチラも粘度があり、唾液と混ざると柑橘系のしっかりした甘さと少し粉っぽさが広がります。この粉っぽさは軟らかな樹皮の味の特徴。コルク質で軽いため家具などにも使われることがあるそうです。
全体的な味わいとしては、柑橘系の甘さとスパイシーさも、強烈とまではいかないので、お子様でも大丈夫です。黒パンや抹茶のムース、アイスクリームなどにたっぷりと使っていただくと美味しいはちみつです。
また、油を採りすぎたときには、酢と合わせてお使いいただくと、すっきりするのに役立ちます。
オーガニックのブナの森が守っている綺麗な空気と水、葉緑素もたくさん含んだ花や葉、樹皮などすべての要素を凝縮させた甘い花蜜。それを余すことなく使い切ったミツバチの働きぶりを是非ご堪能ください。
クリスマスのプレゼントにはこんな有機はちみつ2本セットもあります。
※掲載情報は 2016/11/30 時点のものとなります。
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キュレーター情報
日本はちみつマイスター協会代表理事
平野のり子
2009年日本初のはちみつ資格
「特定非営利活動法人 はちみつマイスター養成講座」の本部講師として通信講座のテキスト作りやテイスティング講座・はちみつ美容講座などを開催。
以前から鬱があり、はちみつを食べる事ですっかり元気になる。
この経験をもとに、2012年「一般社団法人 日本はちみつマイスター協会」を立ち上げ、一つひとつのはちみつが持つ個性や特徴を引き出す食べ方や使い方をご紹介。
主に通学講座、セミナー、テレビ、ラジオ、雑誌等ではちみつの素晴らしさを紹介。その他レシピ製作、企業セミナー、はちみつ専門店の社員教育等も行う。
毎年8月にはちみつづくしのイベント「はちみつフェスタ」を主催。
はちみつ好きには堪らないイベントとして定着。http://www.83m.info/event/2014-festa.html
また監修本、美肌になるための衣食住に使えるレシピ本「美肌メソッド」は河出書房から絶賛発売中。