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アニバーサリーイヤーホテルの特別なケーキでクリスマスを
ホテルは年輪を刻む。新しいホテルも魅力的だが、年月を刻んだ風格ある佇まいに円熟の極みを感じるホテルもある。そのような意味で、ホテルのアニバーサリーには注目している。5年10年20年……、ホスピタリティマインド溢れた多彩なイベントが催されるのもデラックスホテルの魅力である。
歴史と飛躍、歓喜、そして未来へ。ホテルとは改めて愛に満ちあふれた生き物だと思う。
2016年4月に開業20周年を迎えた、「グランド ハイアット 福岡」。九州・福岡の代表的デラックスホテルだ。20周年を機に秀逸なコンセプトでリニューアルされた客室がゲストから評価される中、2016年ホテルでは20にちなんだ様々なアプローチで、記念すべきアニバーサリーを演出している。
そんなグランド ハイアット 福岡でテイクアウトグルメを探しつつ、アッと驚いたのが20種類のケーキを集めた「ワンダークリスマス」。フランス産のチョコレートで作ったボックス入りという特別感にして、既に完売したという。
Wonder(おどろき)と楽しさに満ちたワクワクなティータイムを、つい想像してしまう一品。
かようにグランド ハイアット 福岡ペストリーシェフ喜田氏のアイディアには、いつも脱帽。確かな技術はもちろん芸術的センス、そして遊び心もスイーツには重要な要素であることを教えられる。そんな喜田氏が生み出すアニバーサリーイヤーのクリスマスケーキで、素敵な逸品を発見した。
フォアグラを使ったチーズケーキ「トロワ・エフ」だ。フォアグラとリンゴを合わせたクリームとドライフルーツの赤ワインコンポートをチーズケーキに合わせたフロマージュケーキ。断面のビジュアルは、上からマスカルポーネムース、フォアグラとリンゴのクリーム、ドライフルーツの赤ワインコンポート、ブリーとクリームのベイクドチーズケーキ、チーズサブレという構成。
フォアグラとリンゴを合わせたクリームと、ドライフルーツのコンポートとの組み合わせが絶妙。シャンパンやワインにもぴったり。サイズもちょうど良い。二人のクリスマスに、素敵な時間を演出してくれそうだ。
料理ではなくケーキにフォアグラを使うという斬新な試みゆえ、フレンチシェフと相談しつつ試行錯誤を重ねたという。枠にとらわれない喜田氏の柔軟な発想。次の10年が楽しみになる、グランド ハイアット 福岡のアニバーサリーケーキだ。
※掲載情報は 2016/11/18 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ホテル評論家 旅行作家
瀧澤信秋
ホテル評論家、旅行作家。All About公式ホテルガイド。ホテル情報専門サイトHotelers編集長。日本旅行作家協会会員。日本を代表するホテル評論家として、利用者目線やコストパフォーマンスを重視する取材を徹底。その忌憚なきホテル評論には定評がある。フィールドは、ホテルステイからホテルグルメ、ホテルにまつわる社会問題までと幅広い。テレビやラジオ、雑誌などへの露出も数えきれず、業界専門誌への連載も手がけるなどメディアからの信頼も厚い。また、旅行作家としても旅のエッセイなど多数発表、ファンも多い。2014年は365日毎日異なるホテルへチェックインし続ける365日365ホテルを実践中。「365日365ホテル 上」(マガジンハウス)として上半期のホテル旅の記録をホテルガイドも兼ねて上梓した。著書に「ホテルに騙されるな!プロが教える絶対失敗しない選び方」(光文社新書)などがある。