ドイツ東部の水と腐植土の産物である名物ピクルス「シュプレーヴェルダー・グルケン」

ドイツ東部の水と腐植土の産物である名物ピクルス「シュプレーヴェルダー・グルケン」

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水と森に育まれた豊かな自然環境

首都ベルリンから東南へ6~70kmほど行ったところにシュプレーヴァルトという地域があります。シュプレー川の森という意味です。この地域はユネスコの生物圏保護区に指定されており、大小の川や渓流、湖が集まり、森も豊富にある自然保護区域です。

 

この自然に育まれた地域では様々な野菜や果物、淡水魚などが取れる農業地帯でもありますが、特に有名なのがキュウリのピクルス、Spreewälder Gurken(シュプレーヴェルダー・グルケン)です。

豊富な水と腐植土の産物

この地域では、豊富な水と腐植土のおかげでいいキュウリが取れます。19世紀にはこの地域の一番の名産と書いた知識人もあり、旧東独時代からドイツ統一後も継続して作り続けられてきた数少ない製品でもあります。その価値を守るため、1999年EUの地理的表示保護に認定されました。

 

マリネ液のレシピはいろいろありますが、一緒に漬ける材料には、お酢、塩、砂糖、マスタードシード、ディル、玉ねぎ、ローレル、バジル、レモンバーム、エストラゴン、ホースラディッシュ、ブドウの葉、サワーチェリーの葉、などたくさんあります。これらのいくつかを組み合わせてマリネ液を作り、キュウリを漬けます。味の浸みたおいしいピクルスができるのです。

ドイツ東部の水と腐植土の産物である名物ピクルス「シュプレーヴェルダー・グルケン」

ピクルスはドイツの日常に欠かせない食品の一つ

そのまま食べてもおいしいピクルスは、屋外のイベントでは棒を指してそのまま一本食べるように売られていることもあります。家庭では黒パンに合わせたり、ドイツ人が大好きなポテトサラダやパスタサラダの具にしたり、薄切り牛肉にベーコンやマスタードなどと一緒に巻いて煮込んだリンダールーラーデもドイツ人が好きな料理の一つです。旧東独時代は魚と合わせて食べたりもしていたようです。

ドイツ東部の水と腐植土の産物である名物ピクルス「シュプレーヴェルダー・グルケン」

※掲載情報は 2016/10/12 時点のものとなります。

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ドイツ東部の水と腐植土の産物である名物ピクルス「シュプレーヴェルダー・グルケン」
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キュレーター情報

森本智子

ドイツ食品普及協会 代表

森本智子

ドイツ在住11年、日本帰国後はドイツ農産物振興会日本事務所にマーケティングマネージャーとして勤務。2010年同団体の解体を機に独立、株式会社エルフェンを立ち上げドイツ食品・飲料の輸入・販売サポート、展示会の出展サポート・コーディネート、ドイツの展示会、会社訪問のガイド・コーディネート、ドイツ食文化セミナーの開催、ドイツの食の情報発信に関わる活動を行っています。
株式会社エルフェン:http://elfen.jp/

一般向けのイベントではドイツ大使館主催「ドイツフェスティバル」の立ち上げ、運営メンバー。
日本ではただひとり、ドイツ ドゥーメンス・アカデミー認定ディプロム・ビアソムリエの資格を持つ。
なかなか日本では知られていないドイツのおいしい物をご紹介していきたいと思っています。

著作:フォトエッセイとイラストで楽しむ ちいさなカタコト*ドイツ語ノート 国際語学社

ドイツパン大全 誠文堂新光社 
http://www.seibundo-shinkosha.net/products/detail.php?product_id=5380

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