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美しい日本のホテルの美しいお持ち帰り寿司
アゴーラ・ホテルアライアンスがいま注目を集めている。ホテル業界の活況は多彩なホテルを生み出しているが、だからこそ「美しい日本を集めたホテルアライアンス」というコンセプトが光る。豊かな四季や大自然、尊い文化の数々、美しい日本へのリスペクトをホテル運営に落とし込むことでその魅力を具現、ゲストへ感動を与え続けている。
アゴーラ・ホテルアライアンスのひとつ、「ホテル・アゴーラ大阪守口」の一押しダイニング「日本料理こよみ」へ出向いた折に感じるのは、やはり「美しい日本」。視覚や触覚、嗅覚そして味覚の体感。中でも寿司カウンターはおすすめだ。選び抜かれた食材や職人の技と対面できることはもちろんであるが、もてなしの心溢れたスタッフひとりひとりのオーラをカウンターで受け止めながらの美食は最高。
そんな感動時間をテイクアウトできるのが、ホテル・アゴーラ大阪守口 日本料理こよみの「箱寿司」。寿司職人 北井哲也氏の思いが込められた逸品だ。
箱寿司とは、木型に詰めて型押しする大阪の伝統寿司。握ってすぐに食べる江戸前寿司とは異なり、素材ごとに手を加えることで時間が経っても美味しく食べられるよう工夫されている。もちろん、持ち運びに便利なのも魅力だ。日本料理こよみの「箱寿司」は、長方形の型に詰めた海老・穴子・鰻の3種が用意されている。
海老は活け才巻き海老を使用。湯がいて観音開きにひらいたものを酢飯にのせている。活けの海老を使うことで、身のしまった歯ざわりの良さや甘みを感じることができる。
穴子は活け穴子をさばいて煮る。香ばしく焼き上げたものをさらに炙り煮穴子にしている。ここで味が染み、口に入れるとほろほろとほぐれる柔らかさを出す。
鰻は蒲焼きにし、身と皮目を組み合わせて酢飯にはる。仕上げには粉山椒をふり、香りを加えている。
寿司職人 北井哲也氏の職人技と日本料理こよみのおもてなしを持ち帰れる幸せ。どこまでも美しい日本とホテル。日本人でよかったと改めて思う。
※掲載情報は 2016/08/16 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ホテル評論家 旅行作家
瀧澤信秋
ホテル評論家、旅行作家。All About公式ホテルガイド。ホテル情報専門サイトHotelers編集長。日本旅行作家協会会員。日本を代表するホテル評論家として、利用者目線やコストパフォーマンスを重視する取材を徹底。その忌憚なきホテル評論には定評がある。フィールドは、ホテルステイからホテルグルメ、ホテルにまつわる社会問題までと幅広い。テレビやラジオ、雑誌などへの露出も数えきれず、業界専門誌への連載も手がけるなどメディアからの信頼も厚い。また、旅行作家としても旅のエッセイなど多数発表、ファンも多い。2014年は365日毎日異なるホテルへチェックインし続ける365日365ホテルを実践中。「365日365ホテル 上」(マガジンハウス)として上半期のホテル旅の記録をホテルガイドも兼ねて上梓した。著書に「ホテルに騙されるな!プロが教える絶対失敗しない選び方」(光文社新書)などがある。