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ハウステンボスで買えるホテルクオリティ鰻重
全国的な知名度を誇る九州・長崎のハウステンボス。オランダの街並みを再現した異国情緒溢れるエリアには、遊び尽くせないほどの充実したアクティビティが揃う。ハウステンボスには、存在感あるホテルの雰囲気もまた街並みを形作っている。
場内に「ホテルヨーロッパ」「ホテルアムステルダム」「フォレストヴィラ」といった直営ホテルがある中で、フラッグシップ的な位置づけがホテルヨーロッパだ。クラシックの生演奏が流れる優雅なロビーをはじめ、開放感や贅沢さ、豪華な設えなど、重厚感もあいまって“日本”や“和”というイメージは皆無。
一方グルメは、レベル高きフレンチレストランがあるものの、意外にも和食が充実している。中でも日本料理の「吉翠亭」は、長崎を感じる海の幸山の幸を、素材の持ち味を活かした職人技で堪能できる名店だ。
そんな本格的日本料理が楽しめる吉翠亭に、土用丑の日に合わせた「鰻の蒲焼き・鰻重・鰻寿司」があるという。共にテイクアウト限定メニューということで、“可憐なる”ホテルヨーロッパの客室で、鰻重と鰻寿司を試してみた。
福岡県産の厳選した鰻を使用しているというふっくら蒸し上がった鰻。熊本県産赤酒を使用したコクのある秘伝のたれにくぐらせ、備長炭による炭火の温熱効果でやさしく包み込むようにして焼き上げているという。見た目もまさしくじっくり焼きあげた深みのある鰻だ。鰻重でたっぷり楽しむ満足感が嬉しい。
一方の「鰻寿司」は京都発祥という人気メニュー。とろけるような柔らかさと鰻の甘みが寿司飯とマッチする上品な一品だ。市中で質を疑いたくなるような鰻に出会うこともあるが、やはり脂の乗った上質な鰻は、職人の技によって更に魅力溢れる逸品となる。
オランダの街並みとホテルヨーロッパからは連想することができない“和”がここにあるからからこそ、本物の鰻と職人技がその真価を発揮する。
※掲載情報は 2016/07/30 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ホテル評論家 旅行作家
瀧澤信秋
ホテル評論家、旅行作家。All About公式ホテルガイド。ホテル情報専門サイトHotelers編集長。日本旅行作家協会会員。日本を代表するホテル評論家として、利用者目線やコストパフォーマンスを重視する取材を徹底。その忌憚なきホテル評論には定評がある。フィールドは、ホテルステイからホテルグルメ、ホテルにまつわる社会問題までと幅広い。テレビやラジオ、雑誌などへの露出も数えきれず、業界専門誌への連載も手がけるなどメディアからの信頼も厚い。また、旅行作家としても旅のエッセイなど多数発表、ファンも多い。2014年は365日毎日異なるホテルへチェックインし続ける365日365ホテルを実践中。「365日365ホテル 上」(マガジンハウス)として上半期のホテル旅の記録をホテルガイドも兼ねて上梓した。著書に「ホテルに騙されるな!プロが教える絶対失敗しない選び方」(光文社新書)などがある。