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つかもと養蜂場
匠の生はちみつ(プレミアム)【120g】
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豊かな山と川に囲まれた山口県岩国市は、航空写真で見ると緑の締める割合の方が多いことに気が付きます。緑が多ければはちみつがたくさん採れるわけではありませんが、蜜源植物は確かに多い。ミツバチにとっては生活しやすい環境でもあります。
それと大きな工業施設がないことも土・水が汚れない要因でもあります。まさにミツバチの里。
今回ご紹介する【匠の生はちみつ】はこの岩国市のつかもと養蜂場さんのはちみつで、クロガネモチという花が蜜源植物です。
クロガネモチとはモチノキ科モチノキ属に属します。
葉の筋や新しい枝が紫黒色を帯びること、葉が乾くと黒鉄色になるモチノキ(黐木)ということから、クロガネモチ(黒鉄黐)の名がついたとされています。
この植物はもともと、日本の関東より南、台湾、中国南部など比較的温暖な地域に分布する常緑高木です。寒さにはあまり強くなく潮風や大気汚染にも強く庭木、街路樹などにも利用されています。そのため西日本に多く分布する植物です。
白くネバネバした樹液が採れるため古くはトリモチとして使われていたようです。そのせいかはちみつもねっとりと粘質が高い。実はこのネバネバ成分は脂肪酸エステル、a、b-アミリン、パルミチン酸など。
(http://elekitel.jp/elekitel/nature/2011/nt_107_mcnk.htm)
またこれらのネバネバ成分は脂質の部類になり、旨み・甘味にも大きく影響をしています。
淡い黄金色をした【匠の生はちみつ】と命名されたはちみつは、蓋をあけると華やかな花の香りが広がります。
でもしっかりと香りを嗅いでいくと、ピリッとスパイシーな香りが複合していることに気が付きます。実はこの香りをしっかり残すことは熟練と繊細さが求められます。
養蜂は初めての人でもできますが、本当に美味しいはちみつを作ることは誰にでもできることではありません。
多くの養蜂家さんは長年、何の疑いもなく同じ作業を続けてはちみつを採ります。けれど今よりもっと美味しいはちみつを作りたい……。この気持ちを持てる養蜂家さんは、蜜源植物の生育条件・ミツバチの飼育条件・採蜜条件・保管条件など日々研究を重ねて毎年試行錯誤を繰り返しています。
けれど守るべきこと所は頑固に守る。
私がつかもと養蜂場のはちみつを初めていただいた時、香りと味わいの鮮烈さに驚きました。
そして今回素晴らしいはちみつができたと知りお取り寄せをしたのですが、香りを嗅ぐだけで「匠」と命名された理由がわかりました。
さあ、味はどうでしょうか?
ねっとりと舌の上で存在感を保つクロガネモチのはちみつは、樹木系の特徴でもある木の皮の独特な風味とフローラルで濃厚な甘さの奥に、塩味と黒コショウのようなスパイシーな苦みが混ざっています。
甘さが際立つ背景には、実は塩味が隠されていることには気が付かないものです。この濃厚な甘さと塩味を含む旨みと酸味、そしてスパイシーさを含む重厚な美味しさ。
旨みや酸味・スパイシーなどの味は舌先では感じることが出来ません。舌の奥にはちみつを広げることで初めて感じることが出来るのです。
そしてこの4重奏が舌の上にずっと残ります……。
こんなふうに甘さの中に隠れた味わいを見つけることが、テイスティングの楽しさでもあり醍醐味なのです。
今年のクロガネモチは特によくできたはちみつだそうです。一期一会のはちみつですから少し多めに購入して、おすそ分けしてあげてください。
二度と出合うことが出来ないのが、はちみつの魅力!!
※掲載情報は 2016/07/07 時点のものとなります。
日本はちみつマイスター協会代表理事
平野のり子
2009年日本初のはちみつ資格
「特定非営利活動法人 はちみつマイスター養成講座」の本部講師として通信講座のテキスト作りやテイスティング講座・はちみつ美容講座などを開催。
以前から鬱があり、はちみつを食べる事ですっかり元気になる。
この経験をもとに、2012年「一般社団法人 日本はちみつマイスター協会」を立ち上げ、一つひとつのはちみつが持つ個性や特徴を引き出す食べ方や使い方をご紹介。
主に通学講座、セミナー、テレビ、ラジオ、雑誌等ではちみつの素晴らしさを紹介。その他レシピ製作、企業セミナー、はちみつ専門店の社員教育等も行う。
毎年8月にはちみつづくしのイベント「はちみつフェスタ」を主催。
はちみつ好きには堪らないイベントとして定着。http://www.83m.info/event/2014-festa.html
また監修本、美肌になるための衣食住に使えるレシピ本「美肌メソッド」は河出書房から絶賛発売中。