圧巻の食感!冷たい喉ごしがたまらない北鎌倉で見つけた「あがり羊羹」

圧巻の食感!冷たい喉ごしがたまらない北鎌倉で見つけた「あがり羊羹」

記事詳細


紹介している商品


私の和菓子ベスト10

6月に入ると、北鎌倉駅界隈は雨の日でも、駅のホームから目的地の別名アジサイ寺といわれている明月院まで、人の列ができる。雨の日は色とりどりの傘の列が、まるでアジサイのように咲き乱れる。

 

この季節の鎌倉は新緑と紫陽花で本当に美しい。1日8000歩を目標に日々歩いている私にとって、このあたりは最高の散歩道だ。

 

アジサイは別名オタクサとも呼ばれるらしい。日本を愛したドイツ人の医師シーボルトは日本から国外追放となり、2度と会えない妻楠本たき(お滝さん)を思い、その名前からアジサイを「オタクサ」と命名したという。

 

そういえばシーボルトの故郷ライデンを訪れたとき、静かな中世の街並みのなか至るところにオタクサが咲き乱れて、その景色に一体となっていた。日本の花が名前を変え、中世の街並みに溶け込んでいるのが少し不思議だった。

圧巻の食感!冷たい喉ごしがたまらない北鎌倉で見つけた「あがり羊羹」

散歩途中に、つい買ってしまう私の好物がある。

 

北鎌倉駅前のアジサイ見物の人波とは反対方向に歩いて1分のところに、その店はある。行きすぎてしまいそうな小さな店「松花堂」だが、そこの「あがり羊羹」は絶品で、私の和菓子ベスト10の内の一つにはいる。北鎌倉で56年、今は家族4人で営んでいる。

 

まず食感が圧巻だ。「水ようかん」より固く、「練り羊羹」よりはるかに柔らかく「ういろう」のような食感なのだが、もう少し柔らかい。材料は小豆と砂糖と小麦だけというシンプルさ、だからこそ素材へのこだわりがものをいうのかもしれない。小豆の味が上品で甘さも控えめで小豆好きの私は、1人で1本でもいただけそう。

 

これからの季節は冷やしていただきたい。舌の上で遊ばせ、のどを通るのを楽しむ。

圧巻の食感!冷たい喉ごしがたまらない北鎌倉で見つけた「あがり羊羹」

あがり羊羹の陰に隠れた存在だが、小鹿という蒸しカステラもなかなかなもの。カステラの中の小豆が豊かに香る。名前の由来は、円覚寺の中にいたといわれる白鹿の小鹿の美しい毛並みから。こちらも、もっちりとした食感がたまらない。


アジサイ見物の際には、ぜひ松花堂を覗いてみてほしい。そこには大人のお土産にふさわしいイッピンがある!

※掲載情報は 2016/06/24 時点のものとなります。

  • 13
ブックマーク
-
ブックマーク
-
この記事が気に入ったらチェック!
圧巻の食感!冷たい喉ごしがたまらない北鎌倉で見つけた「あがり羊羹」
ippin情報をお届けします!
Twitterをフォローする
Instagramをフォローする
Instagram
Instagram

キュレーター情報

宇佐美恵子

ファッション&ライフコーディネーター

宇佐美恵子

モデルを経てファッションコーディネーターに。現在、ファッションを軸に、エイジングスタイル コンシェルジュとして、キレイに年を重ねるための、それぞれの方にあったエイジングスタイルメニューをご提案、サポートしています。またそれぞれの年齢を快適に過ごすための商品開発にも参加。     
正しい姿勢と歩き方を身に付けることで、美しいスタイルと、老いにくい体を手に入れることができます。「エイジレスウォーキング」レッスンも開催。
食べることはキレイに直結しているという考えのもと、食にも多いに興味があり、講師を招いて不定期な料理教室開催。名誉ソムリエ、タスト・フロマージュを受賞。                 
2009年4月から2015年3月まで織田ファッション専門学校校長。現在も織田ファッション専門学校・きもの専門学校の特別講師。
エッセイスト 只今11冊目の本を執筆中。

次へ

前へ