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朗報!日本で出来たてのブッラータが頂ける幸せ!
私の料理学校はイタリアのフィレンツエに姉妹校があるので、子供が小さな頃は1~2ヶ月滞在するのが夏の恒例のお楽しみでした。その中でも一番のお楽しみが、滞在していた寮の近所のチーズ製造所で出来たてのブッラータを頂くことでした。ブッラータはプーリア州原産のモッツアレラに似たフレッシュチーズです。
20年ほど前は日本では見かけなかったので、その製造所ではじめて見たときは、その不思議なかわいいビジュアルに釘付けになったことを思い出します。ブッラータは袋状にしたモッツアレラに製造中に出たモッツアレラの切れ端とクリームを詰めて、袋を閉じたものとのことでしたが、その巾着のようなかわいい姿とフルフルぷりんぷりんした質感に惹かれて、即購入でした。ナイフを入れると中からとろ~りとクリームが出てきて、初めての美味に虜になったものでした。日本に戻ってからもずいぶん探したのですが、賞味期限が短いことや冷凍ができないことなどで見当たらなく、残念な思いをしたものです。
その後数年経って、時々チーズ専門店などで空輸のブッラータが販売されるようになりましたが、流通の都合で仕方ないことと思いますがその高額なお値段にびっくりしたものです。そのようなことでしばらくご縁がなかった最愛のブッラータに再会できた日は、夢のようでした。ある日、学校帰りの娘が「学校の近所に手作りチーズ屋さんが出来て、ブッラータ買ってきたよ~」と言うではありませんか。
まさか、日本で、渋谷で手作りチーズ屋さん?しかも幻のイタリアのフレッシュチーズ ブッラータ?と半信半疑で袋を開けると、あの懐かしいかわいい巾着が!お皿を揺らすと真っ白なプルっとした巾着がたぷんたぷんと震えています。わあ~これはもしかして……とナイフを入れて早速ひとくち。んー、美味しいいい!これはまさにあの記憶の中の出来たて絶品ブッラータそのものだわ!としばらく感動に打ち震えました。
しかも娘の弁によるとお値段がびっくりするほどお手頃!うっそ~!信じられない~!嬉しいいい-!とその日から再びブッラータの虜になったのは言うまでもありません。私を幸せにしてくれる渋谷のチーズ屋さんは、その名も「CHEESE STAND」さん。イタリアで修行されたオーナーの藤川氏が“街に出来たてのチーズを”というコンセプトをもとに始められたとのこと。ブッラータは“東京ブッラータ”という商品名で販売されています。
CHEESE STANDさんの東京ブッラータの美味しさは柔らかクリーミー、そしてさっぱりしているのにとても濃厚で旨味があるのです。もしかしてイタリアで食べていたブッラータより美味しいかもと思うほど。きっと原料の牛乳が旨味とコクがあるのか、シンプルにお塩をパラっと振って頂くと、口腔内にえもいわれぬまろやかな美味しさが広がりまさに至福の時です。
そのままでも1個ぺろりですし、定番にトマトと合わせても、果物と合わせても、はちみつをかけてデザートのように頂いても、どれもこれも美味しく食べ方も無限大です。東京でこんなに美味しいブッラータが手軽に頂けるようになるなんてほんとに幸せ!私はもっぱら取り寄せばかりですが、娘によるとCHEESE STANDさんは、チーズを使われた絶品メニューが充実した飲食スペースを併設されているそうで、そちらに頂きにあがることが目下の夢です。
店舗名:渋谷 チーズスタンド
住所:〒150-0047 東京都渋谷区神山町5-8 1F
TEL:03-6407-9806
FAX:03-6407-9807
※掲載情報は 2016/05/18 時点のものとなります。
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キュレーター情報
田中伶子クッキングスクール校長
中村奈津子
日本女子大学食物学科卒業後、全日本司厨士協会に就職。ニューヨークのニュースクール、フィレンツェのラ・フォールアカデミー、香港鴻星料理学院で学ぶ。2006年ニューヨーク駐在時より料理教室「LOVELY TABLE NEW YORK」を主宰。2009年帰国後、実家田中伶子クッキングスクールに勤務。2012年「LOVELY TABLE GINZA」開校。現在もニューヨークを行き来する活動をしている。
PHP研究所発行月刊誌「JAPAN CLOSE-UP」に料理記事連載。光文社「VERY」「女性自身」などに寄稿。BSフジ阿川佐和子氏の「阿川ごはん」レギュラー出演。日本テレビ「ZIP!」定期出演中。
主婦と生活社発行「一生作り続けたいおかず~50年の名門料理教室のベストレシピ150」が2014年本屋レシピ本大賞4位入賞。2014年9月講談社発行「本当に作りたい料理、ぜんぶ。」好評発売中。