金沢で生産が追いつかない松葉屋の「栗蒸しようかん」と「比咩くるみ」

金沢で生産が追いつかない松葉屋の「栗蒸しようかん」と「比咩くるみ」

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カリッとした歯ごたえが癖になる逸品

新幹線が開通してからの金沢で、特にリピーターの人気が高く、生産が追いつかないと言う「松葉屋」の栗蒸ようかん。

金沢で生産が追いつかない松葉屋の「栗蒸しようかん」と「比咩くるみ」

何度か仕事で金沢を訪ねたのですが、駅や空港で売られてはいるもの、まだ未体験のままでしたが、先日、九谷焼の作家さんを訪ねて小松市に出かけたおり、「松葉屋」本店に行ってみました。うっかり車で通り過ぎてしまいそうな、思ったよりも地味な本店。もう一度戻り、車を停め、控えめな看板で確認。中に入ってみると、人気の栗蒸しようかん「月よみ山路」と「月よみ山路 比咩くるみ」がたくさん並んでいました。天然の竹皮に包まれた素朴な姿。地元の方と一緒でしたので、5代目店主の方が、奥から出て来て下さり、柔かに対応してくれました。穏やかな口調で、お店の隣のギャラリーも案内してくれて、地元の工芸家の作品を展示していると説明してくれました。若い作家さんの応援などで、地元に貢献されていらっしゃるようですが、控えめな笑顔で「おかげさまで、みなさん買って行ってくださるけど、家族だけで作っているから、そんなにたくさんは出来なくて……」と話してくださいました。

 

素朴なようかんに大粒の栗がゴロゴロ入った栗蒸しようかんは、もちろん美味しいのですが、「比咩くるみ」の芳ばしい味噌とくるみの味は、カリッとした歯ごたえで、また格別です。甘さ控えめで、誰にもあげたくない美味しさです。「栗蒸しより、少し薄く切ってお召し上がりください」と言われましたが、切らずにそのまま、一人で1本丸かじりしたいくらいです。

金沢で生産が追いつかない松葉屋の「栗蒸しようかん」と「比咩くるみ」

松葉屋さんのお菓子作りは江戸時代。丹精込めて作られている伝統の味です。あとから、地元の方が、「先代まで栗が入っていなかったんだけど、息子さんが生まれた時に、栗を入れた栗蒸しようかんを作られてね。その息子さんが、大きくなってお子さんが生まれてね。その時にこのくるみ入りが生まれたんよ」と話してくれました 。東京都内でも、大きな百貨店で売られていますが、またいつか、松葉屋さんに伺うことがあれば、それについて店主に尋ねてみたいと思っています。

 

松葉屋
住所:〒923-0931 石川県小松市大文字町69
TEL:0761-22-0120

※掲載情報は 2016/03/16 時点のものとなります。

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キュレーター情報

鬼頭郁子

フラワー&テーブルコーディネーター

鬼頭郁子

「旬を取り入れた花とテーブルの教室」は、少人数制のレッスンで着実に実力が向上すると、主婦からプロまで幅広く支持され、全国から生徒さんが通う。サロン主宰やスペシャリストを目指す方も多く、多数の教室主宰者を輩出、その育成やサポートにも力を入れる。教室運営のほか、トップブランドのコーディネートやプロモーションに関わるなど、多くの企業の花や食文化に関するセミナーをおこなっている。2014年、銀座5丁目にライフスタイルを彩るテーブルウェアなどの、セレクトショップ「イザベラ コンスタンチン」をオープン。著書も多数。

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