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能登の水、能登の米、能登流仕込み 世界でも評価
「数馬酒造」は、日本海に突きだす能登半島の先端、宇出津港に面する海の酒蔵です。
江戸時代より味噌・醤油の醸造を生業としていたそうですが、その仕込み水が酒造りに好適であったことから、明治2年より本格的に酒造りを開始しています。水は、能登半島で唯一海に面していない柳田村の山の中腹より湧き出す、硬度1.7の超軟水。
酒米は、世界農業遺産に認定された豊かな能登の地で栽培し、精米も能登の酒蔵で唯一の自社精米です。
能登の水、能登の米、能登流仕込みによる酒造りを行っているというわけですね。
また、2014年1月には、世界中のシェフが集まる世界最高峰の食の学会「マドリッド・フュージョン」に日本酒を出品する酒蔵として、全国4蔵のうちの1つに選ばれるなど、注目を集めています。
もち米4段仕込み 最強の燗酒
中でも【竹葉 能登上撰】は、北陸の料理を味わうのに欠かせない食中酒の王道。
もち米を使用して「4段仕込み」にて醸しているため、通常3段仕込みで仕込む日本酒よりも、米らしい旨味が充実し、ふくよかで包み込むような味わいに仕上がっています。そのため、湯豆腐やおでんなど、出汁の効いた温かい料理に好相性。
また、このお酒は、2014年スローフードジャパン主催の「燗酒コンテスト 熱燗部門」で最高金賞を受賞。寒さ厳しい北陸で、人々を温めてきたお酒です。
ワイングラスでも高評価
さらに、この度国内最大規模の日本酒コンテスト「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2016」でも金賞を受賞したから驚きです。超軟水で仕込んでいるからこその、サラッと軽快な飲み口もワイングラスでおいしい理由でしょう。
こんな万能な普通酒、他にないはず!
今日もお腹いっぱい!あすかりんでした。
※掲載情報は 2016/03/15 時点のものとなります。
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キュレーター情報
一級フードアナリスト、利酒師
雅珠香(あすかりん)
金沢を中心に年間約600軒食べ歩くフードライター、通称あすかりん。
日本フードアナリスト協会認定1級フードアナリスト、SSI認定利き酒師、日本箸教育講師、食の親善大使「食のなでしこ2013」準グランプリ
著書に「あすかりんのおいしい金沢」「あすかりんのおいしい能登めぐり」がある。
北國新聞・富山新聞朝刊「あすかりんのランチで満腹」(毎週月曜日)連載中