知る人ぞ知るアメ横の名店、小島屋のギリシャ産「焼きたてのピスタチオ」

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2代目店主がギリシャで見つけて来たこだわりの味

初めてピスタチオを食べたのは、たしか今から約25年前のことだったと思います。デートでお洒落なバーに呑みに行き、注文したミックスナッツの中にピスタチオが入っていました。その当時は恥ずかしながら、ピスタチオの食べ方を知りませんでした。なにげなくピスタチオを口に入れると、口の中でガリッとして、どう考えても歯では噛み砕けないような硬い歯ごたえを感じました。無知とは怖いものです。ピスタチオを殻のまま食べられるフライビーンズ(そら豆)の仲間だろうと見誤っていたのです。舐めても溶けない硬い殻付きのピスタチオは、しばらく口の中に入ったままでした。最後は、相手にバレないように思いっきりピスタチオを殻ごと噛み砕き、お酒を口に含んで一気に飲み込みました。

 

ピスタチオには、そんな恥ずかしい思い出があります。数日後、ピスタチオの食べ方を練習しようと、実家の近くのアメ横にピスタチオを買いに行きました。

知る人ぞ知るアメ横の名店、小島屋のギリシャ産「焼きたてのピスタチオ」

先日、アメ横で美味しいピスタチオを見つけました。ナッツとドライフルーツを扱う小島屋で、JR御徒町駅北口側のアメ横の入り口に入ってすぐのところにあります。小島屋がアメ横の高架下に店を構えたのが、終戦後の昭和23年頃です。ちょうどアメ横が出来はじめた頃と同じ時期です。

 

小島屋は、うちの荒岡眼鏡と同じく、親子3代に渡り受け継がれています。2代目の小島和之さんの時代になって、ナッツとドライフルーツに力を入れ、昭和55年からはナッツの自家焙煎を始めました。昔ながらの直火製法でローストし、ナッツの水分量やその時の気候に合わせて熟練の職人さんが火入れを調整します。自社焙煎により、焙煎仕立てのナッツが店頭に早く並ぶので鮮度があります。小島屋は今では、平均すると55種類のナッツ、59種類ものドライフルーツを取り扱っており、品種や産地による味の違いを楽しむことが出来ます。

知る人ぞ知るアメ横の名店、小島屋のギリシャ産「焼きたてのピスタチオ」

先日、小島屋の前を通りがかった時に、2代目の店主が店頭で立っていらっしゃったので、思わず足を止めて今は何がおすすめかを尋ねてみました。

 

すすめられたのは、店頭でローストしていた、ギリシャ産の殻を取った焼きたてのピスタチオでした。(これなら間違って殻を食べる心配はありません。)

 

この殻なしのピスタチオは、塩をふっていないので塩気がなく、豆の本来の美味しさを香ばしさとともにダイレクトに味わうことが出来ます。焼きたてのピスタチオってこんなに美味しかったかなと思うくらい、その品のある美味しさに驚きます。

 

少し甘みがあるのもギリシャ産の特徴だとのことです。2代目の店主がギリシャまで行き、このピスタチオを見つけて来たとおっしゃっていました。

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焙煎する前の袋に入ったピスタチオを手にとって見せていただきましたが、ピスタチオの実が、緑、黄色、紫に色付いて、まるで宝石を見ているかのようにきれいでした。

 

ピスタチオは、栄養価は高いことから「ナッツの女王」とも呼ばれています。

知る人ぞ知るアメ横の名店、小島屋のギリシャ産「焼きたてのピスタチオ」

ピスタチオの他にオススメは、少し甘いカリフォルニア産のピーカンナッツ、ドライフルーツではアメリカンチェリーとのことでした。ピーカンナッツは、ウイスキーを飲む時に最高とおっしゃっていました。アメリカンチェリーは、甘さと酸っぱさがあり、このまま食べても美味しいのですが、お菓子に入れても美味しいらしいです。

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どれもお酒のおつまみにすると美味しいのですが、お菓子に入れても美味しいというので、ベビーカステラのようなお菓子を作ってみました。作り方は、とても簡単です。ホットケーキを作る要領で、ミックス粉に卵と牛乳を入れて混ぜます。ホットプレート用のたこ焼き機に生地を入れて焼くだけです。そこに好みで、上にピスタチオ、ピーカンナッツ、アメリカンチェリーを載せて焼き上げます。仕上げにメープルシロップをかければ、なんとなくベビーカステラのようなお菓子が簡単に出来てしまいます。

 

あと一ヶ月もするとイラン産のピスタチオが入荷するらしく、それも別の美味しさがあっておすすめとのことです。アメ横に行ったら、小島屋でその時期におすすめのナッツやドライフルーツを聞いて買ってみてはいかがでしょうか?

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※掲載情報は 2016/03/09 時点のものとなります。

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キュレーター情報

荒岡俊行

荒岡眼鏡の三代目 眼鏡店ブリンク店主

荒岡俊行

1971年生まれ。東京・御徒町出身。1940年から続く「荒岡眼鏡」の三代目。
父方も母方も代々眼鏡屋という奇遇な環境に生まれ育ち、自身も眼鏡の道へ。

ニューヨークでの修業を経て、2001年に外苑前にアイウエアショップ「blinc(ブリンク)」、2008年には表参道に「blinc vase(ブリンク・ベース」をオープンさせる。
「眼鏡の未来を熱くする。」をミッションに掲げ、眼鏡をカルチャーの1つとして多くの方々に親しんでいただけるよう、眼鏡の面白さや楽しさを日々探求しています。

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