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記事詳細
愛を伝えるという想いが込められたショコラ
今年のバレンタインは、イタリア4都市をイメージしたボンボン・ショコラ(モデナ、カプリ、パレルム、テュラン・レ)入りのコフレが話題です。
写真のコフレは、Coffret Amourコフレ・アムールと名付けられ、愛を伝えるのにぴったり。上記の4種類の他、おなじみのC.B.S.はもちろん、パレオール、ドフィノワ、プティ・デジュ・ノワールが詰め合わせてあります。これらは、2代目ショコラティエ、ジュリアン グジアンシェフ率いるチームが、創始者のルルーさんの技とクリエーションを伝承しつつ、作り上げました。
ルルーさんは、というと、引退後は世界中を旅している様子。マダムから時々お便りをいただきます。私とルルーさんとの出会いは、かれこれもう10数年以上前。ブルターニュのキブロンに腕のいいキャラメリエ兼ショコラティエがいる、とのうわさを聞きつけてブルターニュツアーの際、皆と訪れたのでした。
しかしお昼休みにぶつかってしまい、お店には入れず。すると奥の厨房から、天板いっぱいキャラメルを乗せたルルーさんが出てきてくれたのです。大感激した私は、帰国後さっそく自身の本の表紙にルルーさんのキャラメルを載せました。
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そんなご縁で、ルルーさんご夫妻も日本を訪れるようになり、大人気に!あの時のルルーさンのキラキラした優しい瞳のように、アンリ・ルルーのボンボン・ショコラたちはいつも輝いています。
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※掲載情報は 2016/02/02 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フランス菓子・料理研究家
大森由紀子
学習院大学文学部仏文科卒。パリ国立銀行東京支店勤務後、パリのル・コルドン・ブルーで、料理とお菓子を学ぶ。パリ滞在中、ツール・ダルジャン、アンブロワジー、アルページ、フォション、ホテル・ニッコーなどで修業し、ピエール・エルメやジャン・ポール・エヴァンとともに仕事をする。フランスの伝統菓子、地方菓子など、ストーリーのあるお菓子やフランス人が日常で楽しむお惣菜を、メディアを通して紹介している。目黒区祐天寺にてフランス菓子と惣菜教室を主宰。フランスの伝統&地方菓子を伝える「クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ」の理事。「貝印スイーツ甲子園」のコーディネーター、「世界50ベストレストン」の審査員、ル・コルドン・ブルー卒業生代表を務める。毎年、フランスの地方の食を訪ねるツアー、サロン・ド・ショコラツアーを開催。主な著書:「フランス地方のおそうざい」「私のフランス地方菓子」「パリ・スイーツ」「フランス菓子図鑑」など30冊以上。