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不室屋をご存知ですか?
2015年、金沢・富山~長野間で北陸新幹線が開通したことにより、現在も多くの観光客で賑わっている金沢。既に新幹線で北陸を訪れた方も多いのではないでしょうか?
金沢といえば、兼六園や近江町市場が有名ですが、長きにわたって麩も作られ続けてきました。その伝統ある麩作りで多くの観光客が足を運ぶ店が不室屋です。伝統を大切に守りながらも常に新たな麩作りに挑み、私たちを楽しませ続けてくれているのです。
細工麩の魅力
麩作りの中でも特に高い技術が求められる細工麩。1つお椀に入るだけでパッと華やかな印象に変えてくれる、そんな魅力があります。不室屋では、四季をイメージした細工麩を1つにまとめた「四季好み」を作っています。
日本の四季をお椀に詰め込んで
「こばな麩」
春を感じさせてくれる可愛らしい麩。お椀だけではなく、煮物など料理にさりげなく入れても良いかもしれませんね。見ているだけでふんわり、心が和らぐのを感じます。
「こざいく麩」
とても鮮やかな色合いが特徴で、お吸い物などシンプルなお椀に彩りとして添えても美しいです。
「もみじ麩」
緑色の中に、紅に色づいた麩が少しだけ混ざっているのもたまらない演出です。
「うず巻麩」
定番の形、うず巻麩は季節や料理を問わず活用することができます。可愛らしい見た目に加えて、最近では麩の栄養素にも注目が集まっています。
ミネラルの塊と言われるほど、実は身体にも良い「麩」を、今まで以上に積極的に食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか?
外国の方へのプレゼントにも
実際に私が不室屋を訪ねた時には外国人の観光客の方が楽しそうにお土産を選んでいました。
外国人の方にプレゼントするのなら、「宝の麩」もお勧めです。ふやきにお湯を注ぐと中からたっぷりと具材が出てきます。
出汁や味噌が添付されているので、味付けで戸惑うこともありません。日本が誇る美しい四季は外国の方とも共有したい大変素晴らしいものです。不室屋の目でも楽しめる麩を通じて、その魅力を多くの方にお伝えできたら良いですよね。
※掲載情報は 2016/01/20 時点のものとなります。
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キュレーター情報
料理研究家/国際中医薬膳師
西岡麻央
大手航空会社客室乗務員として国内線・国際線を乗務。不規則な生活が続く中で、身体に極力負担をかけない生活を意識するようになる。特に直接身体に影響を与える“食”に対して強く興味を持つ。2014年に航空会社を退社してからは、井上絵美主宰、食のプロを育てる学校エコールエミーズにて料理の基礎からおもてなしの演出まで、様々な観点で食について学ぶ。(社)日本フードアナリスト協会主催、日本の食・食文化を世界に発信する親善大使「2015年度食のなでしこ」入賞。現在はラジオ出演や、レシピ考案、和菓子メーカーの商品開発等に携わっている。世界中を飛び回るキャビンアテンダントがおすすめする女性のための総合情報サイトCA Media にて、客室乗務員時代に培った知識をベースにコラムを執筆中。FSPJ食空間関連コーディネーター。