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源頼朝が絶賛!蜂蜜のように甘い献上スイーツ「堂上蜂屋柿」
岐阜県美濃加茂市に千年伝わる極上の干し柿「堂上蜂屋柿」でございます。堂上とは、朝廷への昇殿を許された格をもつという意味で、平安時代から天皇や幕府へ献上され、鎌倉時代にはあの、源頼朝さんが「蜂蜜のように甘い」と絶賛したことから、「堂上蜂屋柿」と呼ばれるようになったそうでございます。
白い粉がふいているのは糖分。天日干しした柿の表面を、稲穂の先を束ねた「ニゴボウキ」と呼ばれる細いホウキで、なんとわざわざ細かい傷をつけ、糖が浮き出るようにしているのです。糖度の高い柿の甘さをさらに際立たせる伝統の技でございます。
「堂上蜂屋柿」の頂き方には作法がございます。はじめにヘタを取りますね。取ったヘタをよく見ますと、枝の両端をカットしてT字型に仕上げてあります。なんと1本の枝からひとつの柿の実だけを実らせるように、生産の段階から選び抜かれた柿なのでございます。
まずは半分に裂き、さらに半分に裂き、最後にもう一度半分に裂き、つまり8分の1の大きさで食べるのが蜂屋流でございます。頂くと、口の中びっくり!糖度65%!フレッシュな果物にはあり得ない糖度です。砂糖をたっぷり入れて煮込んだジャムがちょうど60〜65%だそうですが、堂上蜂屋柿は砂糖も添加物も一切不使用の天然の甘みだけで65%です。輝くような飴色でゼリー状の完熟味、どぅるるんと蜜のように舌に広がる天然の甘み。「果物界の蜂蜜や〜」と絶賛したあの頼朝さんのお気持ちに納得です。お抹茶や日本茶はもちろん紅茶や洋酒にも合う天然のペクチンたっぷり果糖の極上スイーツを“どうじょ〜”。
なんとこの日、生まれも育ちも蜂屋町!自らを「蜂屋人」と名乗る、美濃加茂市の藤井浩人市長にお話を伺うことができました!
「蜂屋では冬になるとどの家庭でも、軒下に柿を吊るし、自家用の蜂屋柿を作ります。商品のようにきれいな仕上がりには中々ならないので、家では少し堅い蜂屋柿をよく食べました。高級品を頂いたのは大人になってからです。この間、名古屋の河村たかし市長に最高級8000円の堂上蜂屋柿をプレゼントしたら、丸かじりされてびっくりしました〜。」とのこと。りりしいイケメン市長で有名な藤井浩人市長も子供の頃から親しんできた味なんですね〜。
それにしてもそんな高級な堂上蜂屋柿、どんな席で頂けばよいのでしょう〜。
美濃加茂市にある通称“柿寺”「瑞林寺」さんで、毎年1月に開かれる堂上蜂屋柿茶会に伺いました。
表千家の茶席にお邪魔しましたが、表、裏、煎茶の各社中が一堂に会するなんて珍しい〜!それだけ堂上蜂屋柿をお正月に頂くことが、地域の人にとって大切な習慣として、愛されている証拠ですね。
最近では評判が広まって遠方からも何百人も柿茶会に集まります。この日も廊下や待合い室には着物姿の長〜い行列ができていました。とろけるように甘い蜂屋柿の後にいただく一服のお抹茶、ほろ苦さとコクが一層際立ちます。
(※出荷し終えた後で、自家用の柿しか残っていないとのことでしたが、ヤマキ農園さんで写真を撮らせていただきました。)
秋に収穫してから皮をむいて干す工程はすべて手作業。完成までなんと40日もかかるそう。大量生産できないはずですね〜。
堂上蜂屋柿は、品種、大きさ、製法まで「美濃加茂市堂上蜂屋柿振興会」の生産者だけに許された名称。蜂屋地域のみなさんのたゆまぬ努力で、食の世界遺産として知られる「味の箱船」(スローフード協会・本部イタリア)や、「本場の本物」(農林水産省)に認定されました!美濃加茂市ならではの歴史と風土と味を未来へ遺す意味でも希少価値のある逸品です。
※掲載情報は 2016/01/19 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ベジアナ・農業ジャーナリスト
小谷あゆみ
※東京世田谷のベランダ菜園で野菜をつくるアナウンサー・ベジアナです。
もしも日本中のベランダでみんなが1つでも野菜をつくったら、暮らしが楽しく豊かになるに違いありません。
レストランの有名シェフをリスペクトするように、全国にあるおいしい農畜産物とそれを生み出す生産者や農業そのものがリスペクトされる社会をめざして活動中。
「1億総プチ農家プロジェクト」を掲げて、小さな感動を発信しています。
おいしいものを食べる人も、つくる人も笑顔に。
農のある暮らし、都会のあなたのベランダからはじめてみませんか?
NHKEテレ「ハートネットTV 介護百人一首」出演中
NHKEテレ「楽らくワンポイント介護」毎週(土)出演中
・農林水産省/ 食料農業農村政策審議会・畜産部会および医福食農連携プロジェクト選定委員