むしろ翌年飲んだら驚くほどうまかった!今が飲み頃2015のボージョレ・ヌーヴォー

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巨匠、新鋭、自然。当たり年は時間がたってからが、いい

むしろ翌年飲んだら驚くほどうまかった!今が飲み頃2015のボージョレ・ヌーヴォー

ボージョレ・ヌーヴォーといえば、毎年11月第3木曜日が解禁日。そうあくまでも解禁日。日本で定着したようにその日にお祭りとして楽しむのも良いですが、その日から、飲むタイミングはいつまでだっていいのです。とはいえ、ヌーヴォー=新しい、ということで、もともとが新酒ですし、使われているブドウはガメイという、熟成よりはフレッシュさを楽しむものですから、ボルドーやブルゴーニュのように、5年、10年、20年先に花開くというものではありません。むしろ1年もすれば魅力は失われるワインといってもいいでしょう。しかし、翌年に飲んでもうまい、いやむしろ翌年飲んだら驚くほどうまかった、というボージョレ・ヌーヴォーも存在します。

 

ボージョレは、新酒ではない通常のワインもたくさん作っているエリアですし、チャーミングな果実味や酸味、軽やかな飲み口で、「重いのや渋いのはちょっと…」という方にはむしろおススメしたいワインの宝庫。そこに目をつけたブルゴーニュの巨匠や天才に、地元の新鋭や自然派の先駆者などがこの地らしいワインを作り続けています。


◇ippin過去記事「ヌーヴォーだけじゃない、ボージョレの実力を存分に味わう」http://r.gnavi.co.jp/ippin/article-1514/
を参照ください

 

こうしたワインメイカーは毎年、「例のキャッチフレーズ」に関わらず旨いとヒザを叩くワインを送り出していますが、特に2015年は、ボージョレにとってはグレートヴィンテージ。逆説的になりますが、ボージョレらしい軽やかさとは違う、濃厚で余韻も分厚く飲みごたえ充分なワインが揃いました。ここで紹介しているボトルの数々も、むしろ翌年に飲みたいものばかり。そして和食を楽しむ機会も多い1月に、和の出汁、みりん、軽めの醤油、白身魚・青魚、豚肉などがあうボージョレ・ヌーヴォーはちょうどよい季節。豚の角煮やかに鍋に和のおばんざいなどとゆっくり楽しく。

 

例えばトップ画面写真のマルセル・ラピエール。2010年に亡くなった自然派ワインの大御所の意志をついで、ブドウ本来の自然な味をあせらずじっくりと醸したワイン。他にもフィリップ・パカレ、シリル・アロンゾ、アントワーヌ・シャトレなどなど、自然であること(そこには逆に大変な努力がいるわけですが)を大切にするボージョレ・ヌーヴォーのワインメイカーたちがいます。そう、急がなくてもいい。新しい2016年のスタートをあせらず、無理せず、お気楽に、ゆるやかに。2015年の自然派ヌーヴォーは、そんなことを心と体に教えてくれるかもしれません。いまこそ、どうぞ。

むしろ翌年飲んだら驚くほどうまかった!今が飲み頃2015のボージョレ・ヌーヴォー

※掲載情報は 2016/01/09 時点のものとなります。

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キュレーター情報

岩瀬大二

ワインナビゲーター

岩瀬大二

MC/ライター/コンサルタントなど様々な視点・役割から、ワイン、シャンパーニュ、ハードリカーなどの魅力を伝え、広げる「ワインナビゲーター」。ワインに限らず、日本酒、焼酎、ビールなども含めた「お酒をめぐるストーリーづくり」「お酒を楽しむ場づくり」が得意分野。
フランス・シャンパーニュ騎士団 オフィシエ。
シャンパーニュ専門WEBマガジン『シュワリスタ・ラウンジ』編集長。
日本ワイン専門WEBマガジン「vinetree MAGAZINE」企画・執筆
(https://magazine.vinetree.jp/)ワイン専門誌「WINE WHAT!?」特集企画・ワインセレクト・執筆。
飲食店向けワインセレクト、コンサルティング、個人向けワイン・セレクトサービス。
ワイン学校『アカデミー・デュ・ヴァン』講師。
プライベートサロン『Verde(ヴェルデ)』でのユニークなワイン会運営。
anan×本格焼酎・泡盛NIGHT/シュワリスタ・ラウンジ読者交流パーティなど各種ワインイベント/ /豊洲パエリア/フィエスタ・デ・エスパーニャなどお酒と笑顔をつなげるイベントの企画・MC実績多数。

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