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紹介している商品
魚の身とごまを混ぜてすりつぶした調味料
九州と四国に挟まれた豊後水道をのぞむ、大分県の佐伯市に行ってきました。太平洋の暖流と、栄養分の豊富な瀬戸内海の冷たい海水が混ざり合い、急流域で身の引き締まった魚の宝庫である豊後水道は、関サバ、関アジに代表される良質な魚の漁獲地として有名ですが、他にも美味なる魚介類の加工品がいろいろとあります。
中でも、“トカゲ魚”の異名を持つエソや、アジなどの魚を焼いてその身とごまを混ぜてすりつぶし、醤油などで味つけした佐伯発祥の調味料「ごまだし」は、ゆでたうどんを入れたお湯に溶くだけで、ぷうんと香ばしいおいしいうどん汁が手早く作れる優れもの。もともとは漁業の盛んな佐伯の各家庭で作られていたそうですが、今では瓶詰めされた商品も販売されていて、うれしいことに通販で購入が可能です。
刻んだねぎやかまぼこなどをトッピングにして、自分好みの味を分量で調整できるごまだし。食事がおざなりになりがちな師走の忙しい時期に、ぜひおすすめします。
※掲載情報は 2015/12/20 時点のものとなります。
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キュレーター情報
各国・郷土料理研究家
青木ゆり子
雑誌「ぴあ」等の記者を経て料理に目覚め、2000年に「世界の料理 総合情報サイト e-food.jp 」を創設。以後、各国の「郷土料理」をテーマに、サイト運営、執筆、レシピ研究および開発、在日大使館・大使公館での料理人、料理講師等などに携わる。
地方色あふれる国内外の郷土料理の魅力を広く伝えるとともに、文化理解と、伝統を守り未来につなげる地域活性化をふまえて活動を行っている。
「世界の料理レシピ・ミュージアム」館長。著書「しらべよう!世界の料理 全7巻」(ポプラ社)、
「日本の洋食~洋食から紐解く日本の歴史と文化」(ミネルヴァ書房)。