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ルセット・マリナ
博多こいし 和三盆
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福岡には多くのお菓子がありながら、歴史を感じ、伝統を知ることが出来るものがあります。その中でも博多織に関するお菓子というものも見かけます。今回はその博多織の色に関するお菓子のご紹介をします。
まずは博多織ですが、博多の地名から「覇家台織(はかたおり)」と名づけられたと伝えられています。江戸時代、筑前藩主 黒田長政(1603-1623年)が、幕府への献上品として博多織を献上したことより、 博多の地名とともに『献上博多』として広く知られるようになりました。
現代、博多織は、国が指定した福岡の「伝統的工芸品」となっています。その博多織は「博多五色献上」と言われる、青、紫、赤、紺、黄の五色の献上博多織を江戸時代に筑前藩主黒田長政が幕府に献上して語り継がれてきました。献上博多の模様は厄除けや家内繁盛などの意が込められているとのこと。私もこのお話を目にしたときは、博多の歴史や伝統の勉強を奥深くまで出来たと感じました。
五色献上は、
青は仁:愛、慈しみ、思いやりの心、慈悲の心。
赤は礼:礼節を重んじる、辞譲の心、謙虚に、社会秩序に従い、人を敬うこと。
紫は徳:利欲に囚われず、すべきことをすること、人の生きる正しい行い。
黄は信:信頼、信仰、自分を信じ、人を信じる心。うそをつかない、約束を守ること。
紺は智:考え学ぶ力、是非の心、知識や経験を通じた正邪の区別ができる知恵。
という意味があるようです。とても奥深く歴史ある織物だということがわかります。そんな意味が深い博多五色献上に合わせたお菓子が福岡の街ではお見掛けすることがあります。
博多こいしは色に合わせての素材をまぶしたクッキーで、器にのせると五色の色がさらに明確になります。
普通に食べたら何ら意識もせずに食べてしまいそうですが、このようにきちんとした意味を込めたお菓子となると味わって食べたくなるもの。
尚且つ、このクッキーは時間がたつと湿気で周りの粉が湿るので、別の袋で粉が多めに付いてきます。とても丁寧なおもてなし。心遣いがうれしいクッキーですね。
味は、抹茶、紫芋、いちご、きなこ、和三盆。色に近づいた味で、歴史と意味を思いながら食べる。そんな時間をぜひ過ごしていただきたい。
博多の歴史に触れていくともっと福岡が好きになりそうです。
※掲載情報は 2015/12/17 時点のものとなります。
スイーツプランナー
山口真理
福岡と東京を拠点とし、カフェや企業などのメニュープランニング多数。全国を訪れて生産者と出会い、食卓をつなぐパイプ役として素材をベストな状態でスイーツに添えるレシピ提案をする。福岡県農商工連6次化産業開発アドバイザー。農家をピックアップした冊子と食材をセットで送る「ふくおか食べる通信」レシピコーナー撮影フードスタイリスト並びにメニュー開発。フードコーディネーターとして撮影スタジオでのフードスタイリングも多数。Yahoo!JAPAN「日本の定番選定委員会スイーツ101」選定人。フェリシモ商品「シリコン型お菓子の会」「ミニシリコン型お菓子の会」プロデュース。フェリシモ出版「毎日のごはんを楽しく作る雑貨のカタログSweetsBook」ポプラ社「スイーツの仕事」出版。文化放送「ピピットサンデーWakuwakuMix」出演。