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牛肉の消費量は日本の10倍!?
日本の反対側に位置するアルゼンチンは、南米大陸に位置し西側と南側はチリと、北東側はブラジル、ウルグアイと国境を接しています。楔形の国土が特徴的で、南北3800kmに伸びる国土は、大きく亜熱帯、温帯、乾燥、寒冷気候の4つに分けられます。
アルゼンチンの食といえばワインという印象があると思いますが、移民国家なのでバリエーション豊かな料理を楽しめる事が特徴的です。特にアルゼンチンの牛肉の消費量は2014年には国民1人当たり、59.7kgの牛肉を消費した計算となります。これは、日本人1人あたりの約10倍に相当します。
ヨーロッパからの移民がアルゼンチンを開拓の際に牧畜業が拡大し、今では世界有数の畜産国となりました。鶏肉や豚肉に比べプロテインが多いため、牛肉を好んで食べる傾向にあります。
アルゼンチンの牛カツ「ミラネーサ」や餃子の形をしていて主にカルネ（牛肉）を小麦粉の皮で包んだ「エンパナーダ」など、アルゼンチンには牛肉を使った料理が数多くあります。その中でもアルゼンチンの食文化を代表するものといえば何と言っても「アサード」です。
コミュニケーションツールとしての役割を果たす「アサード」
「アサード」はアルゼンチン流のバーベキューの事で、塩で味付けした牛肉を豪快に金網の上で焼いた料理です。アルゼンチンでは、友達をパーティーに招く際などは、「アサードしよう！」と言われるほど、パーティーには欠かせない食事です。アサードは1人でもレストランで食べる事もできますが、沢山作ってみんなで共有して食べるのが基本です。
アルゼンチンの国民的料理「アサード」は200年以上の歴史があり、もともとは牧場で牧畜をしていた人達が、牛の半分を丸焼きにして食べたのが始まりと言われています。その時は、それぞれがナイフを持って肉を切り食べるワイルドなスタイルで、地方の田舎の男性が食べる料理でしたが、今ではアルゼンチン牛肉料理の代名詞と言っても過言ではないくらいポピュラーになっています。
「アサード」をする時の3つのルール
アサードに使う調理セットは、伝統的なものはセメントで作られています。大きいものですと1メートル以上のものもあります。「アサード」をする際には、牛肉はだいたい1人0.5kg計算で4人であれば2kgの肉を購入するのが一般的です。残しても次の日に食べられるので、余るくらいに牛肉を用意するのがルールです。そして、もうひとつ大事なのは、よい牛肉を選ぶ目。あとは、部位によって焼き加減、食べるタイミングが違うので、そのタイミングを見極める事がとても重要となってきます。
お肉は「チミチュリソース」と「クリオージョソース」と一緒に
お肉が焼きあがったら、ソースはチミチュリソース、クリオージャソースの2種類をかけるのが主流です。
「チュミチョリソース」は、日本でも有名かもしれませんがパセリとニンニクのみじん切りを、塩と油と酢で和えた緑の彩りがきれいなソースです。
「クリオージョソース」は、たまねぎをみじん切りにして、オリーブオイル、オレガノと呼ばれるハーブ、そして塩を少し入れてかき混ぜたソースです。どちらも、お肉の旨みを引き立ててくれるアルゼンチンではポピュラーなソースです。
「アサード」に合うのはワイン？ビール？
日本ではバーベキューといえばビールというイメージが定着しているので意外に思われるかもしれませんが、「アサード」を食べる時、アルゼンチンでは主に牛肉に合う赤ワインを飲みます。ただ、暑い日などはやはりビールは欠かせません。
最近では、アルゼンチンで主流なビール以外にも、小さな醸造所で作られたクラフトビールも人気が出てきました。牛肉に合う新しいビールを探すのも楽しみの1つです。アルゼンチンを訪れた際には、是非現地の人達と「アサード」でパーティーを楽しんでもらいたいですね。
今回は、「アサード」の牛肉料理にも合い、アルゼンチンで最も愛されているビール「キルメス」をご紹介します。アルゼンチンの国旗を連想させる水色と白のデザインが印象的なこのビールは、スッキリとした喉越しが肉料理にとても合います。
※掲載情報は 2015/11/16 時点のものとなります。
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キュレーター情報
アルゼンチン共和国大使館
アメリカ大陸の南端に位置するアルゼンチンは、世界でも有数の広大な可耕地を持つ国の一つです。アルゼンチンは、気品あふれる魅惑的なタンゴ、サッカーへの情熱、そして世界各国に輸出されるハイクオリティーの食料を生み出す国として世界中で知られています。広大な土地と多様な気候は、質の良い食料が生産されるのに最適の場所と考えられています。アルゼンチンは牛肉が有名ですが、それだけでなく、我々の食生活に用いられる多くの食料を生産しています。例えば、ジャガイモ、とうもろこし、ピーマン、かぼちゃ、亜熱帯性フルーツ、柑橘類、そして、海や川の魚、はちみつ、オリーブオイル、ワインなど・・・まだまだ沢山あります！この食料の豊かさが19世紀末から20世紀初頭にかけ、主にヨーロッパからの移民がアルゼンチンに定住することになった理由の一つなのです。従って、アルゼンチン料理は地理的影響と移民という二つの大きな影響の結晶なのです。豊富な食料とヨーロッパ移民から受け継いだ洗練性によって、アルゼンチン料理は他に類をみないものとなったのです。皆様にアルゼンチンスタイルのアルゼンチン料理をご紹介します！
