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11月と12月は1年で最もイベントの多い時期
毎年11月と12月は、ドイツで最も年間行事が集中している期間です。それらの行事のほとんどはキリスト教の伝統によるものですが、もみの木を飾る風習のように、キリスト教よりも古くから伝わってきたものもあります。ドイツはもともと小さな国に分かれていた歴史があるので、今でも文化や生活習慣には地域ごとの特色があります。ここでは主に、ドイツの中でも私の出身地である、オランダとの国境に近い西側の話を中心にご紹介させていただきます。ドイツでは、クリスマス期間は12月1日から始まるのが公式ですが、その少し前の11月に開催されるイベントとして「聖マルティン祭」があります。
聖マルティンとは、ローマ・カソリック教の司教の名前で、彼の命日である11月11日のお祭りが「聖マルティン祭」です。子供たちが歌を歌いながら手作りのランタンを持って町の中を練り歩き、広場のような場所では寸劇が披露されます。寸劇では、とある昔兵士だった聖マルティンが、道ばたで凍えている物乞いに自分のマントを裂いて分け与えた、というエピソードまでが再現されます。子供たちが手にするランタンは手作りで、それぞれの個性が出てみていて楽しいものです。行列と寸劇が終わると、子供たちは近所の家々を回り、伝統の歌を歌ってお菓子をねだります。もらえるものはナッツ類、オレンジなどの果物、そして『ベックメナー』という人形の形をしたパンなどです。『ベックメナー』にはいくつかの形があって、目はレーズンで、パイプを抱えた形のものもあります。パイプは吹くと実際に音が鳴るので、子供たちに人気です。またこの日は『ガチョウ料理』を食べる習わしがあります。聖マルティンが司教になることを望まず、ガチョウ小屋に身を隠したところ、ガチョウの鳴き声によって見つかってしまい、司教に任命された…という逸話がベースになっています。
『グリューワイン』が楽しめる季節
聖マルティンの日あたりから飲まれ始めるのが『グリューワイン』です。ワインに砂糖やオレンジ、シナモンやクローブなどのスパイス、ラム酒などを加え、アルコールが飛ばない様にゆっくり温めたものです。11月の終わりからドイツ全土でクリスマスマーケットが開催されるようになると『グリューワイン』のスタンドも登場し、いろいろなところで飲まれるようになります。聖マルティンの日のほかに、デュッセルドルフやケルンなど、この時期に「カーニバル」のシーズンが始まる地域もあります。その期間は長く1〜2月まで続くため、カーニバルは「5つめの季節」とも呼ばれています。カーニバル期間が幕を明けるのは、公式では11月11日の11時11分とされています。聖マルティン祭、カーニバルはいずれも秋の終わりから冬の始まりにあたる時期に開催されるイベントですが、これは寒い冬を追い払い、人々の心に活気をもたらすためのものでもあるのです。秋も深まるこの季節にグリューワインで温まるのもいいですね。
今回ご紹介するのは、ドクターディムース社のグリューワイン。1925年にウイリー・ディムース氏によってドイツの自然豊かな街カトレンブルグに設立され、ヨーロッパ最大のフルーツワインメーカーです。人工香料や人工着色料による「フルーツ味」ではなく、フルーツの果汁を原料につくりだされる「本当のフルーツワイン」は世界中の消費者から高い支持を得ています。
カトレンブルガー アップルシナモン グリューワイン
ワイン名:カトレンブルガー アップルシナモン グリューワイン(ホットワイン)
容量:1000ml
アルコール分:8.5%
タイプ:フルーツワイン 地域名:カトレンブルグ 原料フルーツ:リンゴ55%、キウイ27%、レモン18%
醸造・熟成:リンゴをはじめとするフルーツの果汁のみを原料に発酵させ、温めた際の香りを楽しめるようにシナモンやハーブなどの香りをあらかじめブレンドしてあります。
受賞歴:2011年DLG(ドイツ農産物コンクール) 金賞受賞
2013年DLG(ドイツ農産物コンクール) 金賞受賞
カトレンブルガー チェリー グリューワイン
ワイン名:カトレンブルガー チェリー グリューワイン(ホットワイン)
容量:1000ml
アルコール分:8.5%
タイプ:フルーツワイン 地域名:カトレンブルグ 原料フルーツ:チェリー100%
醸造・熟成:チェリー果汁を温度管理されたステンレスタンクで発酵させ、温めた際の香りを楽しめるようにシナモンやハーブなどの香りをあらかじめブレンドしてあります。
受賞歴:2009年DLG(ドイツ農産物コンクール) 金賞受賞
2011年DLG(ドイツ農産物コンクール) 金賞受賞
カトレンブルガー ブルーベリー グリューワイン
ワイン名:カトレンブルガー ブルーベリー グリューワイン(ホットワイン)
容量:1000ml
アルコール分:8.5%
タイプ:フルーツワイン
地域名:カトレンブルグ 原料フルーツ:ブルーベリー60%、アロニア25%、キウイ10%、ライム5%
醸造・熟成:ブルーベリーをはじめとするフルーツの果汁のみを原料に発酵させ、温めた際の香りを楽しめるようにシナモンやハーブなどの香りをあらかじめブレンドしてあります。
受賞歴:2011年DLG(ドイツ農産物コンクール) 金賞受賞
2013年DLG(ドイツ農産物コンクール) 金賞受賞
※掲載情報は 2014/10/30 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ドイツ連邦共和国大使館
駐日ドイツ連邦共和国大使館は、日本におけるドイツ政府を代表する機関です。ヨーロッパの中心に位置しているドイツと日本は、去る2011年、外交関係を樹立してから150周年という節目を迎えました。そして、今後も互いに両国が協力し合いながら、現在の友好関係を保ち、またより深めながら手を取り合って未来へ向かっていこうという思いをこめ、「ドイツと日本-ともに未来へ」というモットーの下、日本の皆さんにより深く、広く、ドイツを知ってもらうべく、様々な形で活動を行っています。こちらのサイトでは、ドイツの伝統や郷土・食文化についてお伝えします。