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熟成茶葉から生まれる芳醇な香気とコク
祇園辻利の歴史は1860年(萬延元年)と古く、不老長寿のために珍重されてきたお茶は「心身にゆとりと安らぎを与える一服の贈りもの」。お茶の豊かな味わいと、愉しみをお届けすることで「人々の健やかな日々と日本の伝統文化の継承に貢献していきたい」との願いが受け継がれています。
四条通り沿いにお店を構えて60年になる祇園本店では、「綺麗さび」をコンセプトにした明るい空間で豊富な種類の宇治茶に抹茶菓子をいただけます。
今回ご紹介する壷切茶とは、初夏、八十八夜の時期に摘み取られた新茶を、夏のあいだ寝かせたお茶のことです。夏の訪れを思わせる「若々しい香り」や「爽やかな渋み」が特徴の新茶に対して、壷切茶は熟成によって得られた「円熟した香り」や「まろやかなコクとうまみ」による奥行きのある味を愉しめます。
袋を開けると漂う香りで癒やされ、いつものお茶がゆっくりと流れるひと時に変わります。
壷切茶の「円熟した香り」「まろやかなコクとうまみ」を引き出すには、少し湯冷ましした約70度~80度がお勧めです。
ひと夏越えて秋の到来と共にお目見えのこの時期だけ味わえる「壷切茶」を秋の夜長にも……一服お愉しみください。
小さなオレンジ色のキューブ型パックで、それぞれのお味をお試ししてみても良いですね。
「壷切茶 」「 壷きほうじ茶 」「 壷切玄米茶 」を3つセットしたお品は旅のお土産にもお勧めです。
そして壷切茶の最上級品の「秋一番」というお品があります。初夏に摘み取った新茶の最も上質な部分を、夏のあいだ熟成させたお茶です。熟成させることで新茶の若々しいうまみや香りの角がとれ「膨らみのあるコクとうまみ」「豊潤な香気」へと変わります。
とろりとした風味と香りを堪能していただけるのは,,一年でもこの時期だけなので、大切な方への贈り物としてもお勧めです。
11月末頃までの販売を予定されています。
※掲載情報は 2015/10/20 時点のものとなります。
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キュレーター情報
食空間プロデューサー
戸口明美
大学卒業後、町田ひろ子インテリアコーディネーターアカデミーに学び、住宅・ホテル等インテリアの仕事に携わる。1999年にフラワー・カラー・インテリア・テーブルコーディネート、歳時記や季節のしつらいまで暮らしを彩る要素を総合的に学べる教室を芦屋に開校。
現在、東京教室ほか百貨店、インテリア関係のイベントやセミナーを展開し、和と洋の美しい文化を融合した暮らしをより豊かに愉しむライフスタイルを提案している。
一方では、ブランドショップのデザイン監修や桂由美ブライダルファッションショーの会場演出等を手掛け、色使いやスタイリッシュなコーディネートに定評を得ている。近年では、NYにて香道のセミナーとパーティーを開催し海外イベントやオリジナルウエディングのプロデュースにも力を入れている。2013年11月「LARIQUE」シンガポール新作発表のデコレーションと日本のおもてなしによるパーティ演出が高く評価される。