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1960年代から蘇った幻のカンボジア産コショウ
今回は、私がカンボジア出張の際にお会いした、プノンペン在住の倉田さんが営むコショウ農園「クラタペッパー(http://www.kuratapepper.com/)」をご紹介します。カンボジアと言えば、現在は世界遺産のアンコールワットが有名ですが、実は、中世から1960年代までは、世界一美味しいコショウの産地としても知られていました。しかし1970年代から1990年はじめまで続いた内戦のため、コショウ農園は、壊滅的な打撃を受け、世界中の人々の記憶から少しずつ忘れ去られていきました。倉田さんはそのコショウを再び世界一と呼ばれるよう、現地の人々と協力してカンボジア南部コッコン州の自社農園で生産を始めました。伝統的な無農薬栽培にこだわり、収穫後は、熱帯の刺激的な天日の下で乾燥させ、さらに現地作業員により一粒ずつ手選別することで、最高の品質を確保しているそうです。
クラタペッパーが生産する3種類のコショウ、中でもおすすめは「完熟コショウ」
現在、クラタペッパーでは、3種類のコショウを生産しています。一番スパイシーで香りと辛味が特徴な黒コショウは、熟す直前の未熟の実を収穫して天日干しします。柑橘系のフレッシュな香りが強く、肉料理の洋食だけに限らず、和食や中華など、どんなお料理にもよく合うのが特徴です。
白コショウは、半熟の実を2週間以上水に漬けて発酵させて作ります。発酵したコショウは、皮がヌルヌルとしていて、果肉からツルンと簡単に剥けるようになります。皮のむけたコショウのみを天日干しすると、白コショウになります。発酵した香りは、チーズ等の発酵食品とも相性がよく、その他には、スープなど味の整えにもおすすめです。
そして完熟コショウは、一房で二十数粒以上実るコショウの実の中で、わずか1~3粒しか収穫することができない貴重な真っ赤な実を一粒ずつ集めて天日干ししたものです。果肉に甘みがある完熟コショウは、見た目も赤黒く、香りも芳醇で他の食材の旨味をさらに引き立てます。
「完熟コショウ」はスイーツとの相性抜群の新しいスパイス
私の会社で運営するテイスティングサロン「MAISON DE TSUYUKI(http://tsuyuki.tokyo/)」でも「完熟コショウ」は定番のスパイスとして活躍しています。和食を含め様々な料理に使っていますが、中でもスイーツによく合うのが特徴です。ぜひ皆さんにもトライしてみていただきたいのが、アイスクリームに「完熟コショウ」を削りかけただけのメニューです。アイスクリームの甘みと「完熟コショウ」独特の香りがマッチして、とても贅沢な気持ちになります。「完熟コショウ」は日本からもネットショッピングで購入することができますので、「アイスクリーム×完熟コショウ」を試してみてください。
会社名:KURATA PEPPER Co.Ltd.
本社住所:#5 Street 222, Boeng Raing, Daun Penh, Phnom Penh CAMBODIA 12211
※掲載情報は 2015/10/11 時点のものとなります。
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キュレーター情報
プロデューサー
小祝誉士夫
大学卒業後、5年間のインドネシア勤務を経て、2004年から株式会社TNCの創業メンバーとして広告・マーケティング業界に従事。2008年に同社、代表取締役社長に就任。70カ国100地域在住500人の日本人女性のネットワーク『ライフスタイル・リサーチャー』を主軸とした海外リサーチ、マーケティング、PR業務のプロデューサーとして現在に至る。2011年にTNC Bangkok、2014年TNC Jakarta(インドネシア)、TNC saigon(ベトナム)を設立。多摩大学/経営情報学部・非常勤講師。