自然の芸術作品ともいわれる「紅葉」。9月下旬から12月上旬まで、全国各地で見頃を迎える様々なスポットにお出かけする計画を立てていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、紅葉狩りと一緒に楽しみたい名産、名菓を集めてみました。スイーツからご飯に合う食材まで、紅葉を眺めた後に味わってみてはいかがでしょう。

日本で最初に紅葉が見頃を迎える北海道。標高の高い大雪山では9月上旬から早々に色づきはじめ、名所定山渓や札幌もいわ山公園では10月上旬から中旬から、洞爺湖では10月下旬から11月上旬にかけて楽しむことができます。そんな北海道からは、地元の老若男女に長く愛されているお菓子をご紹介します。洞爺湖に本拠地があるわかさいも本舗の「わかさいも」は、見た目もかたちも焼き芋そのもの。しかしこの商品、さつまいもを使わず洞爺湖周辺の大福豆を主原料にした餡、おいもの筋の食感を生む細かい昆布、薄い皮を焼芋の色を表現するために卵正油を塗ってこんがりと焼かれた、焼きいものようで焼きいもでないお菓子。。優しい甘さと香ばしい味わいは後を引くおいしさ！北海道土産のロングセラー品でもあります。

雪深い秋田のなかでも、とりわけ豪雪地帯として知られる秋田県南部の湯沢。こちらの名所は小安温泉街と深いV字谷で県内屈指の景勝地として知られる小安峡。渓谷と真っ赤に燃える紅葉、そこに湯けむりが漂うという3つが揃った秋田の紅葉スポットの中でもとりわけユニークなエリアです。ここ湯沢の名物が昔ながらの伝統的な手法で作られる「お味噌」。明治から大切に守られてきた有形文化財の蔵と、木桶、そして発酵に欠かせない麹も手間暇かけて自らの手で作るという、昔から何も変わらない日本の伝統的な味噌作りがそのまま残されています。天然記念物のような効率とは無縁の味噌は今や貴重品。本当の味噌の味とは何かを現代に伝える逸品です。

海に山に、自然に囲まれた宮城の秋は紅葉にグルメに楽しみの幅がぐんと広がる季節。見どころは冬になると雪に覆われる蔵王、厳冬の「樹氷」でも有名ですが、秋の美しい彩りは見ものです。

このほか仙台からのアクセスも比較的便利な、日本三名瀑のうちのひとつ幅6m、落差55mの秋保大滝も人気のスポットです。さて、その宮城で秋に旬を迎える食材のひとつが海の幸、サンマ。お土産品として持ち帰ることができておしゃれな品がこちらの「気仙沼さんまとトマトのアヒージョ」。香り高いオリーブオイルとニンニクで煮込んださんまとトマトの旨みとバランスが大好評で、2015年、宮城県水産加工品品評会で農林水産大臣賞を受賞しました。オリーブソースに魚介の旨みが詰まっているので、バゲットにのせてよし、パスタにからめてよし、どれもワインやビールがすすみます。

巨大でダイナミックな清津峡、紅葉の見どころが点在している弥彦公園もみじ谷など、風情あふれる見どころが点在する新潟。そんな新潟県からは、秋の味覚かぼちゃの絶品チーズケーキをご紹介。上越市にある「パティスリー・フルール」の「かぼちゃのチーズケーキ」は、上越地域で生産される珍しい地元のかぼちゃ「バナナかぼちゃ」を使っているのが特徴。「バナナかぼちゃ」は、普通のかぼちゃのように丸くなく、「バナナ」のように細長い形をしています。水分がたっぷりとみずみずしく、バナナのように甘く、栗のようにまったりと濃厚なかぼちゃです。このかぼちゃの恵みをスイーツにしたこの商品は、キュレーターの荒岡さん曰く、「普通のかぼちゃには申し訳ないですが、かぼちゃのチーズケーキの域を越えています」とのこと。本当は誰にも教えたくなかったとっておきのチーズケーキです。

映画やドラマにも登場する神宮外苑いちょう並木をはじめ、都心の癒しスポット六義園などがある東京は、11月下旬から12月上旬が紅葉の見頃。そんな東京からは、松茸専門店として創業した赤坂松葉屋の手土産をご紹介します。4個入りの「松茸お吸物」は、小さなゼリーのようなパック入りで、120mlのお湯を注ぐだけですぐに完成。湯葉、椎茸、海老入りのこちら、食卓に軽くアクセントをつける際や、ちょっとした来客時などにも重宝しそうですね。

京都御所に清水寺、嵐山と、言わずと知れた日本屈指の紅葉スポットが目白押しの京都。そんな京都からは旬の食材を使ったスイーツをご紹介。京都の丹波福知山にある足立音衛門の本店の主役、丹波栗。丹波の盆地特有の気候で育った栗はでんぷんたっぷりでほくほくの味わい。低糖度での仕上げることにより、ぎゅっと実のつまった栗の風味を楽しむことができます。何度もリピートしたくなる栗フェチのための絶品ケーキです。

縁結びの神様「出雲大社」をはじめ、美しい紅葉が印象的な顎淵寺、立久恵峡など穴場紅葉スポットの多い島根は、実は狙い目の旅先のひとつ。そんな島根からは、極上のスイーツをご紹介。世界遺産「石見銀山遺跡」の近くにある島根県大田市にある小さな養鶏場の至高のたまごでつくるプリンの「あさひプリン」。ねっとりとした食感と程よい甘さ、そしてやや強めのカラメル。優しい味わいというより、パンチの効いた心地よい後味感がたまりません。味わいの秘密はズバリ「たまご」にあり！天然の植物性混合飼料、ネッカリッチという炭と木酢酸で作る飼料と海藻を与えて、のびのびとした環境で育てられた「ひよこ」はゆっくりと「大人」になり、素朴ながら深い味わいを持つ卵を産みます。こんな大切に生まれた卵を使用したプリンが一個183円とは驚きの良心価格！

8つの奇岩を一望できる深耶馬渓など、10月下旬から11月中旬が紅葉の見頃の大分。大分県杵築市にある森農園さんから届く完熟の南高梅は格別な香りが漂います。まるで桃のような杏のような甘い香りです。梅酢を乾燥させてできた「梅塩」は、淡いピンク色。とても和む色合いです。おにぎり梅塩はその名通り、おにぎりには持ってこい。もちろん、白身のお魚や、野菜にかけても、酸味がいい味を出します。