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旬の「鱧」には、同産地つながりの「淡路 原酒」をロックで!
鱧が旬を迎える。
といっても東日本の人にはピンと来ないかもしれない。なにせ、鱧は西日本、とくに関西地区で食される素材だから。関西人にとって夏と言えば鱧、鱧と言えば夏なのである。
残念ながら東京では関西割烹や料亭などで大枚はたかないとお目にかかれない高級食材のイメージが強いが、関西ではスーパーでも購入することができるほど日常でお目にかかれるお手頃食材だ。東と西でこんなに差がある魚もあまりないかもね。
食べ方もいろいろある。プロの骨切りの技を駆使した「鱧の湯引き(鱧おとし)」「焼き霜造り」「薄造り」をはじめとして「蒲焼」「牡丹椀」「天ぷら」、贅沢な「かまぼこ」もある。
なかでも「鍋」とくに「鱧しゃぶが」最高だろう。なにしろ鱧はあの獰猛な顔つきからは想像できないくらい上品な出汁がとれるのだから。とくに夏も終わりころの名残の鱧とこれから旬を迎える走りの松茸を組み合わせである「出会いもの」鍋は最高峰といえる。でもね、これ、お財布が許してくれない。
ならば、鱧と玉ねぎのしゃぶしゃぶ鍋はいかがだろう。鱧を食べる習慣が長いのは、実は、淡路島。島を取り巻く海域は良質の鱧がとれることで知られている。それに同じく淡路島の名産である玉ねぎをたっぷり添えるのだ。鱧の淡い、けれど深い旨味に、玉ねぎのあの特有の刺激と爽やかさと火を通した時の甘味が混然一体となり、得も言われぬ極上の、品格あるしゃぶしゃぶ鍋に仕上がる。
合わせるならもう同じ淡路の酒しかない。北淡路に位置する千年一酒造はあの大震災にも負けず130年以上酒造りに精進する蔵。鱧しゃぶと合わせるならその名もずばり「淡路」。しぼったままの原酒でアルコール20%ほどもある。夏に旬を迎える鱧に合わせて飲む酒ならオンザロックでやりたい。熱々鱧を冷た~い酒で味わうのだ。原酒ならオンザロックで少し氷が解けてきたあたりが美味しいというわけ。
鱧のしっかりとした旨味に負けないコクと玉ねぎの爽やかさに同調する軽快さを合わせ持つ「淡路 原酒」。お好みで、夏の青柚子を絞れば、猛暑の暑さもズバッと吹き飛ぶこと請け合い。
ちなみに「鱧の湯引き(鱧のおとし)」ならば同社の「特別純米酒 冷酒」。「鱧のお椀(牡丹椀)には「本醸造」のお燗をお試しあれ!
※掲載情報は 2015/08/07 時点のものとなります。
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キュレーター情報
トータル飲料コンサルタント/ソムリエ
友田晶子
米どころ酒どころ福井県に生まれ。ソムリエとして酒類業界に携わり、ワイン・日本酒・焼酎・ビール・カクテルと幅広く取り扱う。業界25年のキャリアと女性らしい感性を活かし、一般向け・プロセミナー、飲食関連イベントの企画・開催、PR事業アドバイス、輸入業者や酒販店・料飲店・ホテル旅館などプロ向けコンサルティング、観光PR支援等を行っている。各種専門家がガイドを務める人気のインターネット検索サイトAll Abouの日本酒・焼酎・ワインガイド。「わかりやすい説明」には定評がある。公式HP内で連載中の「おいしいラク学講座」では、日本酒や焼酎、ワインやビールやスイーツ、チーズにまつわる役立つコラムとおつまみレシピなどを常時更新中。田崎真也氏オーナー、ワインバー「アルファ」(銀座)代表。「シュヴァリエ・ド・タスト・フロマージュ」(フランスチーズ鑑定騎士団)。 日本料飲ビジネス研究会会長/東京芸術学舎 非常勤講師/ふくい食のアンバサダー・福井ブランド大使/球磨焼酎大使/著書「世界に誇る国酒~日本酒~」が、グルマン世界料理本大賞グランプリ受賞!/日本ロシアフォーラム2014「食と農」パネリスト