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サクサクのせんべいの食感に加え、えびと明太子の風味もいい
僕は辛いものは好きなんですが、激辛は苦手なんです。でも、せんべいに辛さを求めると七味唐辛子が前面に振りかけられていて、よく言えば“突き抜ける潔さ”、悪く言えば“単に辛いだけで煎餅自体の味が良くわかない”みたいな商品が多くて、がっかりしておりました。そんな中、ついに発見したのが『風美庵』の「博多明太えびせんべい」。福岡県福岡市に本社を持つ『風美庵』は、2009年に創業したばかりの、まだ若い会社なのですが、「九州のおいしさにこだわった創作菓子」がコンセプトで、「苺一笑」、「博多いちころ」、「塩ぷるるん」など、様々なこだわりの商品を販売していて、最近は福岡を中心に、いろいろな百貨店などで限定催事を行うなど、躍進目覚ましい会社です。
その中でNo.1の売り上げを誇るのが「博多明太えびせんべい」。なんせ、5年で100万箱を突破という早さ。美味しいんです。まずは、厚みがなく、むしろ米粒の感じを残した薄めのせんべいで、サクサクっとした軽い歯応えがGOOD。けっこう割れやすいほどのサクサク感に“粋”すら感じますね。そして、えびせんべいと名乗るだけあって、ふわっとえびの風味が広がります。さらに、最後に、博多名物の明太子のピリ辛テイストが顔を出す。普通と逆なんです。辛さが、先じゃなくて最後に来る感じ。この上品さというか、控えめさが、たまりません。それでいて、後味にはしっかりと、せんべいとえびと明太子の風味がそれぞれ残るという。そんな絶妙のバランスで、何枚も食べたくなっちゃうのです。
※掲載情報は 2015/06/26 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードジャーナリスト
はんつ遠藤
東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は8000軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』(幹書房)、『おうちラーメンかんたんレシピ30』『おうち丼ぶりかんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』など25冊。