旬の「鮎」の塩焼には、球磨焼酎「大石」(大石酒造・熊本)!

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最後の清流「球磨川」の尺鮎に合わせるならこの焼酎

旬の「鮎」の塩焼には、球磨焼酎「大石」(大石酒造・熊本)!

鮎が旬を迎える。といっても鮎がとれる川によってその旬はどんどんと変わる。以前、栃木「中川」、岐阜「長良川」、高知「四万十川」の鮎を同じ時期に食べ比べをしたことがあるが、水質やえさの違いもあるだろうが、南になればなるほど大きく脂がのっていた印象がある。暖かい地方のほうが大きくなるのが早いのだろう。地域の違いとともに、時期の違いも重要だ。早い時期から「稚鮎」、「若鮎」、そして「成魚」、秋には「落ち鮎」と変化する。それぞれの時期に、それぞれのおいしさがあるのが鮎の良さでもある。

 

旬の「鮎」の塩焼には、球磨焼酎「大石」(大石酒造・熊本)!

圧巻は熊本県球磨地方、最後の清流と呼ばれる球磨川の「尺鮎」。文字通り1尺(30センチ)の大きさがある鮎で、スポーツフィッシングとしても人気のある鮎だ。もちろん食べてもおいしい。いやいや、深~い旨味に充実した脂ののりは鮎の王様と言っても過言ではないだろう。

 

当然ながら炭火焼きがいい。遠火の直火でじっくり焼き上げるのがいい。友田の好みは「よく焼き」。鮎をさかさまにして鮎自身の脂で頭部あたりを揚げるようにかりっと焼しめる手法がいいのだ。頭部はカリッと香ばしく、身はふっくらと甘~くなる。尺鮎は大きいので骨は固く食べにくけれど、鮎の魅力は頭から骨までバリバリ食べるところにある。その歯ごたえもいいんだね。「香魚」とも呼ばれる香り高い鮎を、炭火で香ばしく焼き上げる、まさに「香り」の相乗効果、まるで「香り」のミルフィーユ! これが、鮎の塩焼の一番の魅力だ。この香ばしさに合わせる旬重ねの酒は、ずばり球磨焼酎だ!球磨川上流、大石酒造場の「大石」でいってみよう。500年の歴史を持つ米焼酎の球磨焼酎のなかでも人気銘柄だ。

旬の「鮎」の塩焼には、球磨焼酎「大石」(大石酒造・熊本)!

この「大石」は、米からくる上品なコクをもつ焼酎を樽熟成させている。そのコクと樽熟成からくる淡い香ばしさが、鮎の塩焼と最高にマッチするのだ。これまた香りの相乗効果。

 

飲み方は、球磨地方伝統のガラとチョクで直燗といきたいところだけど、初夏を迎える今なら、やっぱりオンザロックで。樽香もウイスキーほど強くなく、他地方の米焼酎よりぐっと飲みごたえあるバランスの良さが楽しめる。

 

ま、尺鮎は今や幻と言われる高級鮎だからそう簡単には手に入らないけれど、スーパーで買える鮎もしっかり丁寧に香ばしく焼けば、大石とも十分に楽しめる。スーパー育ちの鮎ならば、大石はハイボールでやってみてもいい。暑さも吹き飛ぶ軽快さを楽しめるはずだ。

 

ね、飲みたく、食べたくなったでしょ?旬と郷土の組み合わせ。お試しあれ!

※掲載情報は 2015/06/26 時点のものとなります。

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キュレーター情報

友田晶子

トータル飲料コンサルタント/ソムリエ

友田晶子

米どころ酒どころ福井県に生まれ。ソムリエとして酒類業界に携わり、ワイン・日本酒・焼酎・ビール・カクテルと幅広く取り扱う。業界25年のキャリアと女性らしい感性を活かし、一般向け・プロセミナー、飲食関連イベントの企画・開催、PR事業アドバイス、輸入業者や酒販店・料飲店・ホテル旅館などプロ向けコンサルティング、観光PR支援等を行っている。各種専門家がガイドを務める人気のインターネット検索サイトAll Abouの日本酒・焼酎・ワインガイド。「わかりやすい説明」には定評がある。公式HP内で連載中の「おいしいラク学講座」では、日本酒や焼酎、ワインやビールやスイーツ、チーズにまつわる役立つコラムとおつまみレシピなどを常時更新中。田崎真也氏オーナー、ワインバー「アルファ」(銀座)代表。「シュヴァリエ・ド・タスト・フロマージュ」(フランスチーズ鑑定騎士団)。 日本料飲ビジネス研究会会長/東京芸術学舎 非常勤講師/ふくい食のアンバサダー・福井ブランド大使/球磨焼酎大使/著書「世界に誇る国酒~日本酒~」が、グルマン世界料理本大賞グランプリ受賞!/日本ロシアフォーラム2014「食と農」パネリスト

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