ギョウザ
昇龍 住所：東京都台東区上野6-10-14
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昭和32年創業の今も変わらない味
場所は上野駅と御徒町駅の間、ほとんど上野寄りの高架下にあり、まさしく「アメ横」らしさを感じていただけるお店です。「昇龍」が創業したのは昭和32年(1957年)、ちょうど上野動物園に日本初のモノレールが開業し、多くの人々が上野に押し寄せて賑わった年でもあります。僕が生まれるずいぶん前からすでにあったので、物心付いた頃には「昇龍」は、僕の馴染みのある「アメ横」の風景の一つになっていました。
中学生や高校生の頃は、休みの日に弟と一緒に「昇龍」のギョウザをよく食べに行きました。二人とも食べ盛りということもあり、食べ応えのある大きなギョウザをかぶりつくように食べていました。ギョウザの大きさを例えると、スマホになる前の「ガラケー」と呼ばれる「携帯電話」、直径およそ10センチくらいの大きさはあると思います。そんなジャンボ餃子を、弟と倒れるくらいにお腹いっぱいになるまで食べに行くことは、当時はちょっとした楽しいイベントのようでした。
「昇龍」は、もちろん店内で食べることも出来ますが、お店の目の前でパックに入ったギョウザを販売しており、お土産で持って帰ることも出来ます。お土産用のギョウザには、自宅で焼く「生のギョウザ」と焼くのが面倒な方には「すでに焼いてあるギョウザ」があります。
先日、この高架下を通った時に昔を思い出してしまい、いつもは店内で食べて行くのですが、今回はお土産の「生のギョウザ」を買って帰りました。このギョウザは、皮が厚いのも特徴です。食べるとギョウザの皮のモチッとした食感を楽しめます。中身の具には、野菜がたっぷり入っており、見た目のインパクトから想像するよりは、意外にもヘルシーで体に良さそうな味がします。女性でしたら、このギョウザを２個食べるだけでお腹がいっぱいになってしまうほどのボリュームがあります。最近では、ギョウザを食べて痩せるという「ギョウザ ダイエット」というのがあるらしいです。ギョウザには、「肉」にはタンパク質、「野菜」にはビタミン、「皮」には炭水化物が含まれています。ギョウザを食べるだけで、タンパク質、ビタミン、炭水化物のバランスの良い栄養を取ることが出来てしまうのです。そんな栄養のバランスの良い餃子を、「昇龍」は、60年近くもアメ横に訪れる人々に作り続けています。
上野界隈で育った僕と弟にとっては、「昇龍」のギョウザを食べると元気が出ます。まさしく「アメ横」が生んだ「ソウルフード」です。おそらく、あと20年後に「昇龍」に行っても、昔と変わらない昭和の「アメ横」を思い起こさせるような店構えも変わらず、昔から変らない味のギョウザを作り続けているのだろうと思います。「昇龍」は、高架下のお店の他に、近くにゆったり席数も多い支店もあります。もし、「アメ横」にくる機会があれば、ぜひ一度寄ってみてはいかがでしょうか？
※掲載情報は 2015/06/17 時点のものとなります。
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キュレーター情報
荒岡眼鏡の三代目 眼鏡店ブリンク店主
荒岡俊行
1971年生まれ。東京・御徒町出身。1940年から続く「荒岡眼鏡」の三代目。
父方も母方も代々眼鏡屋という奇遇な環境に生まれ育ち、自身も眼鏡の道へ。
ニューヨークでの修業を経て、2001年に外苑前にアイウエアショップ「blinc（ブリンク）」、2008年には表参道に「blinc vase（ブリンク・ベース」をオープンさせる。
「眼鏡の未来を熱くする。」をミッションに掲げ、眼鏡をカルチャーの１つとして多くの方々に親しんでいただけるよう、眼鏡の面白さや楽しさを日々探求しています。
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