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夏の風物詩、水まんじゅう
岐阜県大垣市出身の僕は、今回紹介する「金蝶園総本家」の金蝶園饅頭を子供の頃から食べていました。今回ご紹介する「水まんじゅう」はその金蝶園総本家の季節限定まんじゅうです。
仕事柄、いろんな地域に行って美味しいものを食べる機会があります。あんこも色々と食べてきましたが、「金蝶園総本家」のあんこは、きめが細かくさらっとしたほどよい控えめの甘さで、口の中でも「スー」と溶けるので、とても好きです。また、木曽三川(木曽川・長良川・揖斐川)の伏流水から豊かな水がもたらされる大垣市には、平成20年(2008年)に環境省の「平成の名水百選」に認定された「加賀野八幡神社井戸」をはじめ、市内中心部に清らかな水が豊富に湧き出る自噴井戸が数多くあることで知られています。美味しい水にとても合った口どけがいいあんこは、とても癖になります。水まんじゅうとの相性もばっちりだと思います。
水まんじゅうは、たしか20年以上前から出ていると思うんですが、毎年大垣祭り(今年は5月9日、10日)の時期から発売を開始していると思います。
150年以上続く老舗金蝶園饅頭
美濃十万石の城下大垣に寛政十年(1798年)初代喜多野弥右エ門が、菓子何処「舛屋」を創業。当時大垣は六つの川が網の目のように流れ、水の都とよばれました。水のいいことは今でも有名で、二代目弥三郎は、大垣の水に合った菓子を作ろうと、京で菓業を修め、古くから続く饅頭に研究改良を重ねました。そして安政二年(1855年)、ようやく現在の「金蝶園饅頭」を完成させたのです。
当時、戸田家の御用商人の間では茶道が盛んであったので藩のお茶菓子として、この饅頭を献上したところ、大垣藩の家老小原鉄心から「大垣の水に合う茶の味はこの菓子。菜種咲く 花は黄金の 饅頭に 慕うや蝶の 賑わいの園」というお誉めの言葉をいただきました。その後屋号も「金蝶園総本家」となり、現在の七代目までひたすら銘菓作りに専念し変わらぬ味を守り続けています。
水まんじゅう美味しい食べ方
「金蝶園総本家」では奥に喫茶スペースがあり、いつもそちらで水まんじゅうのセットを戴いてます。テイクアウトする場合は、お店の隣に井戸があって汲んでいけるのでその水を持って帰ってほしいです。家では、この水を使って氷を作って、氷を細かく刻んで水と一緒に氷水にして一緒に食べると、上品なこし餡がその氷水に溶けて口一杯に広がり美味しいです。葛の部分が固くなってしまうので冷蔵庫には入れないこと。
※「金蝶園総本家」郭町店(岐阜県大垣市郭町2-10)でないとお店の隣に井戸はありません。
また金蝶園総本家の名物でこれも季節限定ですが、いちご餅と巨峰餅も絶対という程おススメです。冬に食べられるいちご餅は、いちごを白餡でコーティングしていて、その上にお餅で包んでいます。食感もよくとても美味しいです。夏に食べられる巨峰も同様です。季節を感じられるので水まんじゅうと同様、必ずお召し上がりになって頂きたい逸品です。
また金蝶園の一番の看板のお菓子。金蝶園饅頭は、もちろんそのままで食べるのが美味しいですが、日にちがたって皮が固くなった時は、天ぷらと同じ要領で揚げて、揚げ饅頭にするとまた違った美味しさがあります。大垣に来られた時には、ぜひお土産としてお試しください。
HPではお取り寄せも請け負っておりますので是非!
※掲載情報は 2015/06/05 時点のものとなります。
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キュレーター情報
DJ/プロデューサー
木村コウ
2015年でプロDJ歴30年を数える、クラブ創成期から現在までシーンをリードし続けるトップDJ。プロデューサーとしても活動し、レーベルFUTIC RECORDINGS TOKYOを主宰。趣味も多彩で自動車やバイクなども自身で修理を行い、ハーレーのカスタムバイク雑誌「HOTBIKE」ではヴィンテージバイクのレストア関連の連載も掲載中。また、日本全国、津々浦々、DJ公演で飛び回り、各地の美味しいものの情報も豊富に収集している。その為、海外のTOP DJ/アーティストが日本に来日する際には、日本の美味しい食の情報をアテンドする役割も担っている。2015年6月26日(金)には新木場agehaにて「KO KIMURA DJ 30th ANNIVERSARY presents Fete de la MUSIQUE」を開催し、今後も30周年の記念イベントを全国で行っていく予定である。