おやき激戦区の信州のなかでも歴史ある小川村で作られた、「縄文おやき」

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縄文時代に始まるともいわれる、おやきのルーツを訪ねて

北陸新幹線の通過駅となり、それに合わせて新駅ビルが完成してにぎわう長野駅。長野の名物といえば、そばと並んで、小麦粉の皮に高菜やきんぴらなどいろいろな種類の具を包んで焼いた「おやき」が有名ですが、駅構内や駅ビル内にもおやきを販売する店をちらほらと見かけます。本場のおやきは競合店が切磋琢磨しているためか、味も格別。私などは長野駅に到着すると、まずは“駆けつけの一個”でおやき屋さんに突進してしまうほどです(笑)。 おやきは長野県全域で食べられていますが、特に昔から盛んに食されていたといわれるのは、北部にある上水内郡の山間部(西山地方)。中でもこの地方の小川村では、何と、縄文時代の遺跡から雑穀の粉を練って焼いた跡が発見されたほど、古い歴史があるのだとか……。小川村ではそれにちなんで、おやきのルーツを謳い、第三セクターによる事業として「信州 小川の庄」という店舗名で、その名も“縄文おやき”という商品を展開しています。 縄文おやきは長野市内でも購入できるのですが、機会があればぜひ一度、小川村に行かれることをおすすめします。なぜなら小川村は、NPO法人「日本で最も美しい村」連合が認定した、日本の農山漁村の景観・文化を守って自立を目指す日本の美しい村でもあるからです。村内の竪穴式住居を模した建物を擁する「おやき村」では、村の人々による昔ながらの囲炉裏で手焼きするおやきの見学や、おやき作り教室への参加など、他ではなかなかできない貴重な体験ができ、感激しました。 観光客向けに多少は演出されているのかもしれませんが、囲炉裏で焼いたばかりの香ばしいおやきの味は格別ですし、素朴な村の人々とのふれあいもとても魅力的。だれでもきっと、村の発展を応援したくなってしまうはずです。

おやき激戦区の信州のなかでも歴史ある小川村で作られた、「縄文おやき」

おやき村の囲炉裏で焼くおやき

※掲載情報は 2015/05/09 時点のものとなります。

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キュレーター情報

青木ゆり子

各国・郷土料理研究家

青木ゆり子

雑誌「ぴあ」等の記者を経て料理に目覚め、2000年に「世界の料理 総合情報サイト e-food.jp 」を創設。以後、各国の「郷土料理」をテーマに、サイト運営、執筆、レシピ研究および開発、在日大使館・大使公館での料理人、料理講師等などに携わる。

地方色あふれる国内外の郷土料理の魅力を広く伝えるとともに、文化理解と、伝統を守り未来につなげる地域活性化をふまえて活動を行っている。

「世界の料理レシピ・ミュージアム」館長。著書「しらべよう!世界の料理 全7巻」(ポプラ社)、
「日本の洋食~洋食から紐解く日本の歴史と文化」(ミネルヴァ書房)。

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